絶不調の「PC」市場で本当に“売れない”のはあのPCベンダーだった壊滅のPC業界に救い主?【前編】

PCベンダー各社が「AI PC」を披露するなどPC市場は盛り上がりつつあるが、Gartnerによれば2023年のPC市場は不調が続いた。その中でも、どのベンダーのPCが売れなかったのか。

2024年02月20日 05時00分 公開
[Cliff SaranTechTarget]

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 PC市場は相変わらず厳しい状況に直面している。PC市場の“救い主”として、人工知能(AI)技術の利用に最適化した「AI PC」への期待が高まりつつある中だが、2023年のPC市場は不調が続いた。出荷状況はPCベンダーによっても違いが出た。売れなかったのはどのベンダーのPCだったのか。

壊滅のPC市場、本当に売れなかったPCは?

 調査会社Gartnerによると2023年はPC出荷台数が全世界で前年比14.8%減少し、2年連続で2桁減少を記録した。全世界のPC出荷台数は2023年が2億4180万台で、2022年の2億8400万台から大きく減少した形だ。

 ベンダー別の出荷台数を見ると、シェア首位はLenovoだった。同社の出荷台数は前年比で13.5%減った。減少したのは同社だけではない。出荷台数の順位と、それぞれの減少率は以下の通りだ(全てGartner調べ)。

  • 1位:Lenovo
    • 出荷台数は5973万台
    • 前年比13.5%減
  • 2位:HP
    • 出荷台数は5290万台
    • 前年比4.5%減
  • 3位:Dell Technologies
    • 出荷台数は4024万台
    • 前年比19.5%減
  • 4位:Apple
    • 出荷台数は2188万台
    • 前年比18.4%減

 2023年はこうして不調が続いた状況だが、PCベンダー各社は新たな成長を目指し、AI PCの開発に注力している。エンドユーザーの指示を基にテキストや画像、音声などのデータを生成するAI技術「生成AI」の利用が広がったことも追い風になり、PCでもAI技術を処理するニーズがあると各社は判断した。


 後編は、各社が提供するAI PCを具体的に紹介する。

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