化粧品会社L'OrealはIBMと協業し、AI技術を活用して化粧品の開発や製造工程の最適化を進めている。具体的にどのような取り組みをしているのか。
化粧品会社L'Oreal(ロレアル)は2025年1月16日(現地時間)、IBMのAI(人工知能)技術を活用し、製造工程の最適化や新製品の開発を進めると発表した。具体的にどのような取り組みをしているのか。
AIモデルは、ロレアルが蓄積してきた処方データや化粧品の成分データを基に開発した。新製品の処方開発や既存化粧品の改良、生産規模を拡大するための量産プロセスの最適化を進める。今後数年間で世界中のロレアルの研究者4000人が活用する見通しだ。
IBMは、処方開発プロセスの見直しと再設計も支援する。化粧品に使用する再生可能な成分の作用を解明することで、持続可能かつ消費者ごとにパーソナライズされた製品ラインを構築できる。
ロレアルは再生可能な原材料の使用、廃棄物の削減にも取り組んでいる。同社は2030年までに、化粧品の配合の大部分をバイオ由来の材料か確保したり、使用済みの製品や原材料を再利用したりする取り組み「L'Oreal for the Future」を進めている。IBMとの協業は、この目標に沿ったものだ。
ロレアルのリサーチ部門バイスプレジデント、マシュー・カシエ氏は「当社は長年、美容科学の専門知識や構造化データを蓄積してきた。IBMとの協業は、当社のイノベーションと開発プロセスに新たな可能性をもたらす」と評する。
IBMはロレアルとの取り組みを「拡張研究」と表現する。AIと化粧品に関する高度な専門知識を組み合わせ、化粧品の処方開発に革新をもたらすという意味だ。「今回の協業は、持続可能性と多様性を重視した、拡張研究の考え方を体現するものだ」と、IBMのディスティングイッシュトエンジニア、ギヨーム・ルロワメリーヌ氏は述べる。
ロレアルは以前からIBMと協力し、先端技術を活用して製造現場をスマート化する「インダストリー4.0」(第4次産業革命)の取り組みを進めている。IBMのAR(拡張現実)、VR(仮想現実)、AI技術を導入し、スマートファクトリーを構築している。
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