無線LANの導入に関するアドバイスを2回にわたって掲載する。今回はその前半として、計画段階で注意すべきことを説明。後編では、無線LANのプランニングとセキュリティのベストプラクティスを紹介する。
本記事は中堅・中小企業(SMB)ユーザーを対象とする。あなたの会社では、ノートPCからのユビキタスなアクセスを可能にする無線LANを導入する準備が整っているだろうか。もしまだだとしても、たぶん近いうちに準備することになるだろう。
2年前の時点では、米国のSMBで無線LANを配備しているのは全体の25%にも満たなかった。米市場調査会社IDCのSMBリサーチプラクティス担当副社長、レイ・ボグズ氏によると、今日では、従業員数が100人未満の企業ではこの数字が36%になり、中堅企業(従業員数が100〜999人)では52%に増えた。今後12カ月にわたり、中小企業では年率5%、中堅企業では年率9%のペースで無線LANの普及拡大が続く見通しだ、とボグズ氏は語る。
ワイヤレス化を計画しているSMBは、どのように作業を進めればいいのだろうか。TechTargetでは、SMBがワイヤレス計画に取り組むに当たって考慮すべきポイント(プランニングの方針、適切な技術の選択、セキュリティ)について、専門家にアドバイスを求めた。
多数の無線LANの導入を手伝った経験があるバートングループの上席アナリスト、ポール・デビーシ氏は、見込客に対して次のように質問するという――「従業員だけにインターネットアクセスを提供しようとしているのか? それとも、来訪者やベンダー、顧客にもアクセスを提供するつもりなのか? データだけでなく音声も利用しようとしているのか?」
その答えによって計画の進め方が異なってくる。
ボグズ氏によれば、調査段階では、無線LANにアクセスする人数や、アクセスする人々がネットワーク上で利用するアプリケーションの種類なども考慮に入れる必要があるという。
SMBは次のように自問する必要もある――「自社の現在の位置はどこで、これからどこに向かおうとしているのか? 要員および接続性に関する要件という点で、1年後、2年後、5年後に自社はどのあたりにいると予想されるか?」とボグズ氏は話す。
要員に関する検討も重要である。例えば、社内のスタッフがプロジェクトを担当する方がいいのか、それとも業者に外注するのが無難なのかといった問題である。
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