ネットワン、通信サービスのSLA違反を自動是正する構成管理ソフトを発売NEWS

広域イーサネットやIP-VPNといったキャリアの通信サービスがSLAに違反している場合、自動的に経路変更などを行い、サービス品質を一定基準に保つ管理ソフトを2009年より発売する。

2008年10月28日 09時00分 公開
[TechTargetジャパン]

 ネットワンシステムズは10月27日、代理店契約を結んだ米Soapstone(ソープストーン) Networksの通信事業者(キャリア)向け運用管理ソフトウェア「PNC(Provider Network Controller)」を2009年1月より販売開始すると発表した。キャリア/サービスプロバイダーのパケットネットワークを外部からリアルタイム制御し、通信サービスの品質向上を実現するという。

 広域の通信基盤としてIP-VPNや広域イーサネットを採用する企業が増えているが、提供側のキャリアや通信サービスプロバイダーにとって、ネットワークの規模拡大や複雑化に伴い、通信品質や信頼性を確保するための管理負荷が大きくなっている。PNCは、従来ネットワーク機器内で実行されていたネットワークの構成管理やパフォーマンス管理といったネットワークリソースのプロビジョニングを外部から自動的に行うことで、運用管理の負担を軽減することができる。

画像 PNCの管理画面

 PNCではサービスを常時監視し、帯域、遅延、ジッタといったネットワーク機器の機能制限やポリシーを基に、サービスがSLA(通信サービス品質保証)に適合するように経路を設定する。例えばジッタの平均値がしきい値を超えるなどSLAの条件を満たしていない場合、経路(パス)の再計算・変更や通知などを自動的に行うことができる。ネットワーク障害時にも、影響を受けるサービスを自動判断し、代替経路に切り替えるといった対策が可能。さらに「IPsphere」「MTOSI」といったネットワーク/テレコム業界のSOA(サービス指向アーキテクチャ)標準規格に準じたインタフェースを実装しており、ほかの管理システムとの連携もサポートするという。

 価格は導入するネットワーク環境の規模により変動する。現在、ノーテルネットワークス、エクストリームネットワークス、ハンマーヘッドシステムズの機器をサポートし、今後対応ベンダーを増やしていくという。


関連ホワイトペーパー

運用管理 | VPN | プロビジョニング | SOA


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news073.jpg

社会人Z世代の休日の過ごし方 関東と関西の違いは?
大広若者研究所「D'Z lab.」は、37人へのインタビューと1000人へのアンケートを基に、社...

news175.png

製造業の8割が既存顧客深耕に注力 最もリソースを割いている施策は?
ラクスは、製造業の営業・マーケティング担当者500人を対象に、新規開拓や既存深耕におけ...

news105.jpg

「生成AIで作った広告」が物議 そのとき、コカ・コーラはどう動いた?
生成AIを広告制作に活用し、議論を呼んだCoca-Cola。この経験から何を学んだのか。