日々誕生するIT業界のアルファベット略語に追い付くのは、専門家にとってさえ難しい。それに対処する最善の方策は?
SOA、SaaS、DPWS、WSD、SOAP、XRBL――。こうしたITのアルファベット略語すべてに付いて行けている人などいるだろうか。幸い、ほとんどのIT担当者にとってその必要はない。WebサービスプログラマーならDPWS(Devices Profile for Web Services)の意味とそれが何のためのものかを知っておく必要があるかもしれないが、ネットワーク管理者はほとんど気に留めていないだろう。
一方でCIOは、Webプログラマーやネットワーク管理者と知的な会話をする必要がある。結果として、CIOの多くがアルファベット略語の海でおぼれる危機にひんしている。
「セキュリティ担当者なら、自分の分野の用語だけ知っておけばそれで済む」と話すのは、IT顧客を対象とした販売・マーケティングコンサルタント会社Gen18のジェイ・アオCEO。「しかしCIOの場合、各領域・分野にわたって知的な対話ができなければならない」
IT責任者にとってその重要性はますます高まり、そして困難にもなっている。ビジネスプロセスマネジメント(BPM)やエンタープライズリソースプランニング(ERP)、サービス指向アーキテクチャ(SOA)、エンタープライズシステムマネジメント(ESM)といった機能横断的技術や分野が台頭する中、「もう誰も自分の専門分野の中だけでは仕事ができなくなった。セキュリティ担当者でさえ、インフラやアプリケーションに言及する必要が生じている」とアオ氏は言う。
もちろん、アルファベット略語の海を泳いでいるのはIT担当者だけではない。どんな業界でも難解な専門用語やアルファベット略語を使っている。「会話をスピードアップする手段として、人は自然とアルファベット略語に傾く傾向がある。カスタマーリレーションシップマネジメントの代わりにCRM、エンタープライズリソースプランニングの代わりにERPといった具合だ」と、Fortune 500社多数で働いた経験を持つIT幹部のバート・ダマー氏は解説する。各種技術分野の専門家は「別の技術分野や別の業界の相手と話をし、会話を中断して説明しなければならなくなるまで、自分がアルファベット略語を使っていることにさえ気付いていない」
CIOは、部下から無知と思われることは避けたいものだ。しかしITアルファベット略語に追い付くのは、専門家にとってさえ難しいこともある。流行のアルファベット略語がすぐに死語になったりすたれてしまったりする。新しい意味を持つことさえある。
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