開発環境に追加機能を提供するプラグイン。豊富な機能を提供するが故に動作が重くなる場合もある。今回は、EclipseのUMLモデリングプラグインの1つである「AmaterasUML」を紹介する。
2010年1月現在、統合開発環境「Eclipse」でUML図を作成するためのプラグインは無償、有償のソフトウェアを合わせて19種類存在する(※)。今回はその中から、Java言語を用いたモデル駆動型開発で使用されるツール「AmaterasUML」(以下、AU)を紹介する。
※:Eclipse日本語版Wiki「エクリプス」より。
Amaterasは、UMLモデリング以外にもWebアプリケーションやデータベースモデリングに関するEclipseプラグインの開発を行っているオープンソースコミュニティーだ。AUは2005年12月に最初のバージョン(Version 1.0.0)がリリースされ、原稿執筆時点の最新バージョンはVersion 1.3.2だ。
AUは、基本的には「AmaterasIDE Installer」を利用してインストールするが、Eclipseの最新版「Galileo」ではjarファイルを直接プラグインディレクトリにコピーする必要がある。また、AUを動作させるには「GEF(Graphical Editing Framework)」、XMI機能を利用するには「EMF(Eclipse Modeling Framework)」と「UML2(OMG meta model for Eclipse platform)」などがインストールされていることが前提条件になる。
AUが対応するUML2.0のダイヤグラムは、以下の通りだ。
■作成できるダイヤグラム(図表)の種類
ダイヤグラム名 | 対応状況 | 備 考 |
---|---|---|
クラス図 | ○ | 関連端名、誘導可能性を表せない |
オブジェクト図 | × | ― |
パッケージ図 | × | ― |
コンポーネント図 | × | ― |
コンポジット構造図 | × | ― |
配置図 | × | ― |
ステートマシン図 | × | ― |
アクティビティ図 | ○ | アクティビティのネストを表せない |
シーケンス図 | ○ | 非同期メッセージを表せない |
コミュニケーション図 | × | ― |
タイミング図 | × | ― |
相互作用概要図 | × | ― |
ユースケース図 | ○ | ユースケースにファイルを添付できるのが特徴 |
AUの対応ダイヤグラムは4種類と少ないが、エンタープライズ系のシステム開発で利用頻度が高い図に対応しているので「UMLツールの必要最低限のラインは満たしている」といえる。また、AUは無償で提供されるため、「UMLを試しに使ってみたい」という組織や学生にとっては有力な選択肢の1つとなるだろう。
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