社員が増えたのでMicrosoft Office Excelなどを使ったマニュアル管理を卒業し、汎用の業務パッケージを導入してはみたものの、業務のやり方や慣習が大きく変わってしまって戸惑いを感じたという企業の体験談は多い。デモ版などで事前評価する機会はあるが、本稼働させてみないと実際の業務との食い違いは表れにくいのがパッケージの課題といえる。
そのため、どこか不満を抱えながらもシステムに業務を合わせると割り切って活用していくか、あるいは食い違いを埋めるために手間とコストが掛かってもカスタマイズを加えるかといった選択を迫られる。
しかし、中小企業は成長企業ほど独自の業務体系や業務習慣を持ち、それが勢いの源泉である場合も多く、簡単に従来のスタイルを変えることは難しい。妥協できない部分はカスタマイズや新規開発を行っていくことになるが、中にはカスタマイズを加えるとサポートを受けられないケースもあり、何より業務パッケージ本来のコストメリットや導入の手軽さなどが失われてしまうのは大きな損失だ。
そんなアンマッチを見越して、最近の業務パッケージは考えられる限りの機能を盛り込む傾向があるが、機能が肥大化することで運用が複雑になり、パフォーマンスも低下するといったジレンマも抱えている。
業務に適合するかどうかを事前に分析でき、必要ならばカスタマイズを加えて自社の業務に最適化することも容易にするユニークな業務アプリケーションが「MosP(Mind open source Project:モスプ)」である。2006年にマインドが立ち上げた国内初の純国産オープンソース開発プロジェクトのMosPが、Javaで開発した人事管理、給与計算、勤怠管理のWeb業務アプリケーションをすべてGPL(GNU General Public License)で提供することで、多くの企業や組織などが活用している。
MosPはOSS(オープンソースソフトウェア)であり、標準機能版が無償でダウンロードできるので、業務に組み入れてフィット・アンド・ギャップ分析を何度でもトライすることが可能だ。その標準機能で満足し活用できるのであれば、ライセンス費用を掛けずに無償のまま使い続けることが許される。
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