ERPパッケージ導入おいてコストは避けることができないテーマである。今回は、ERP導入時のコスト抑制に焦点を絞って、IT部門が留意すべき点を解説する。
計画フェーズで綿密に見積もったはずのERP導入コストが、導入フェーズに入ってから予想外に膨らむことがよくある。当初予定よりコストが膨らむ要因は幾つかある。その中で一番多いのは、開発が進むにつれて要件が膨らんで、当初予定していなかったアドオン開発が発生したり、導入コンサルタントの追加工数が発生するケースである。要件定義完了後に、ベンダーから多額の追加コストの見積もりを提示されるといったことも多々ある。最悪の場合、それが原因でプロジェクトの中止を検討するというケースもある。
【第1回】ERP選定でIT部門がリーダーシップを発揮するには
【第3回】丸投げに陥らないERP導入ベンダー選定、そのポイントは?
【第4回】ERP導入フェーズで欠かせないユーザー部門参加の極意
もちろん、パッケージの選定時から要件定義を綿密に行い、業務とERPの適合性分析を網羅的に行っていれば、本来的には導入フェーズにおける大幅な追加コストの発生は防げるはずである。しかし、それも限度がある。計画フェーズではパッケージの選定が主目的で、パッケージ選定前から綿密な要件定義を行わないことが通常だからである。そのため、導入フェーズに入って現場からの要求がより具体的になり、詳細な要件が見え始めると、当初計画にはなかったはずの要件が顕在化してくるのである。
従ってERPの導入コスト抑えるには、導入フェーズにおいて絶えず要件の絞り込みを意識することが重要となる。では、要件を絞り込むにはどうしたらよいだろうか? 簡単に言えば、要件に優先順位を付けて、優先順位の高いものから順番に実現していくという極めて単純なことを行えばよいのである。
しかし、実際にはこれがなかなか難しい。その要件を必要とする背景や他の要件との関連、社内外への影響など、複雑な要素を総合的に検討してその重要性、要否を検討しなければいけないからである。筆者は、導入フェーズにおける要件の絞り込みを合理的に行うために、特に以下の3点に留意している。
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