ERP導入コンサルタントとの付き合い方ERP成功のヒント【第5回】

ERP導入の成功に欠かせないコンサルタントはプロジェクトでどのような働きをするのだろうか。コンサルタントとうまく付き合い、その能力を最大限に生かすことがERPのスムーズな導入につながる。

2011年02月16日 08時00分 公開
[五島伸二,アドバ・コンサルティング]

 前回記事「ERP導入フェーズで欠かせないユーザー部門参加の極意」はERP導入フェーズにおけるIT部門の役割について説明した。今回は、IT部門を中心とした会社側のプロジェクトメンバーが、ERP導入コンサルタントとどのような点に留意して付き合ったらよいかをお伝えする。

ERP導入コンサルタントの支援は必須

 ERPの導入コンサルタントとは、ERP導入ベンダー側のメンバーとしてERPの導入をサポートする専門家である。多くはシステムインテグレーターなどベンダーの担当者だ。導入コンサルタントは、解決すべき課題を抽出し、それをERPで解決するソリューションを提案し、要件を取りまとめ、ERPによる基幹システム構築の全般を統括する。

 社内にERP導入経験のある人材を確保している企業でない限り、コンサルタントが行う業務を社内の人材のみで遂行することは困難である。その意味で、ERP導入においてはコンサルタントの支援が必須と考えてよいだろう。IT部門は、コンサルタントとまさにタッグを組んでERP導入プロジェクトを推進することになる。

コンサルタントの役割をよく認識する

 しかし、ここで勘違いしていけないことがある。それは、コンサルタントに任せておけば、たちどころにソリューションが提示されたり、待っていればERPがセットアップされたりはしないということである。ERPを導入して自社の課題を解決する主役は、あくまで会社側のプロジェクトメンバーである。そのためには、前回記事「ERP導入フェーズで欠かせないユーザー部門参加の極意」で述べたように、業務改革を実行するために、要件定義の過程を通してユーザー部門を中心として時間をかけた議論が必要であり、また、運用テストにも積極的に関与しないとERPのスムーズな導入は難しい。

関連ホワイトペーパー

コンサルタント | ERP | ベンダー | 経営 | システム構築 | 業務改善


ITmedia マーケティング新着記事

news148.jpg

天候と位置情報を活用 ルグランとジオロジックが新たな広告サービスを共同開発
ルグランとジオロジックが新たな「天気連動型広告」を共同開発した。ルグランが気象デー...

news130.jpg

“AI美女”を広告に起用しない ユニリーバ「Dove」はなぜそう決めたのか
Unilever傘下の美容ケアブランド「Dove」は、「Real Beauty」の20周年を機に、生成AIツー...

news099.png

有料動画サービス 34歳以下では過半数が利用経験、4割は1日1回以上利用
「ニールセン・ビデオコンテンツ アンド アド レポート 2024」を基に、テレビ画面での動...