ハードウェアに依存しないストレージ仮想化を実現する「SANsymphony-V」ソフトウェアによるストレージ仮想化のメリットとは?

要件が高度化しているストレージ。その対応策としてストレージ仮想化が注目されている。本稿では、ストレージ仮想化を実現するソフトウェア「SANsymphony-V」の概要を紹介する。

2011年04月20日 09時00分 公開
[唐沢正和]

 リソースの効率化やコスト削減を目的とした「サーバ仮想化」導入が本格化し、次のステップとして「デスクトップ仮想化」導入の動きも進んでいる。そうした仮想化技術を活用する領域として、現在注目が集まっているのが「ストレージ仮想化」だ。

photo データコアの手塚氏

 データコア・ソフトウェア(以下、データコア)副社長の手塚弘章氏は「仮想環境の導入が拡大するに伴い、ストレージに対する要件は高度化している。変化するインフラへの迅速な対応や無停止・長期間運用、投資の最適化など、より柔軟性が求められてきた」とストレージに対する市場ニーズを説明する。その上で「そうしたニーズに対応するため、従来の物理ストレージだけではなく、ストレージ仮想化の導入を検討する企業が増えている」と語る。

 しかし、ストレージ仮想化は「導入コストが高額」「専門知識がないと運用が難しい」「導入効果が分かりにくい」などの理由から、実際の導入にまで踏み切れていない企業が多いのも現状だ。TechTargetジャパンが2010年11月に実施した読者調査でも、ストレージ仮想化を導入している企業は2割にとどまっている。

 手塚氏は「現在、主流となっているハードウェアベースのストレージ仮想化では、リソースやボリュームの管理、製品仕様など全てが専用ハードウェア上のストレージコントローラーに依存しているため、システムの柔軟性や拡張性の面で課題がある」と指摘する。

 データコアは2011年2月、ストレージ仮想化ソフトウェアの最新バージョン「SANsymphony-V」を発表した。手塚氏は「ハードウェアの仕様やライフサイクルに依存しない真のオープン環境で、ストレージコントローラーの壁を越えた柔軟なボリューム、リソース管理を実現できる」と、そのメリットを強調する。本稿では、SANsymphony-Vの機能の特徴を紹介するとともに、ストレージ仮想化を支援するソフトウェアの導入メリットを考えてみる。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news067.jpg

「単なるスポーツ広告ではない」 Nikeの27年ぶりスーパーボウルCMは何がすごかった?
Nikeが27年ぶりにスーパーボウルCMに復帰し、注目を集めた。

news082.png

Z世代と上の世代で利用率の差が大きいSNSトップ3 1位「TikTok」、2位「Instagram」、3位は?
サイバーエージェント次世代生活研究所が実施した「2024年Z世代SNS利用率調査」の結果が...

news187.jpg

主戦場は「テレビ画面」へ YouTube20周年でCEOが公開書簡
20周年を迎えるYouTubeが、クリエイターとユーザーの双方にとってより魅力的で革新的なプ...