BIの基本をきっちり提供、最新モバイルにも対応する「MicroStrategy 9」BI製品紹介:マイクロストラテジー・ジャパン編

独立を堅持するBIベンダーのMicroStrategy。「MicroStrategy 9」では、モニター、リポート、分析の基本機能が高度に連携・統合されている。

2011年05月24日 08時00分 公開
[富永康信,ロビンソン]

大規模データを大量ユーザーが利用するためのBI

 今では希少な存在となった、独立系の有力ビジネスインテリジェンス(BI)ベンダーであるMicroStrategyの創業は1989年。米国バージニア州に本社を構え、ファウンダーの1人でCEOのマイケル・J・セイラー氏がデータウェアハウス(DWH)のコンサルタントとしての豊富な経験と実績を生かしながら独自の製品開発を続けてきた。

 業界では、BI専業ベンダーを買収し、データベース(DB)ETLを組み合わせるデータマイニングを包含した形でBIスイートを提供する大手ベンダーが市場での影響力を強めている。そんな中にあって、MicroStrategyはどこにも買収されず、また他社を買収することもなく独立を貫き通して、BIの基本機能であるモニタリングとリポーティング、分析機能に特化し、近年ではモバイルに力を入れた製品展開を進めている。

 顧客は全世界に約2800社以上、パートナー企業は500社を超えるまでに拡大した。国内では2003年に日本法人(マイクロストラテジー・ジャパン)を設立。国内導入実績は150社ほどだが、流通業のコンシューマーパッケージ分野や金融、医薬の他、インターネット系企業、EC系企業などで導入が進んでいる。

画像 「全社的にKPIを設定し多くのユーザーがBIを使えることが重要」と語る石井氏

 「近年、大量のトランザクションを扱うインターネット系企業がその膨大なデータを分析に利用し、ビジネスパフォーマンスを向上させたいというニーズが急増しています」と語るのは、マイクロストラテジー・ジャパン マーケティングディレクター 石井 元氏だ(大量データの分析ニーズは関連記事「大量データの高速処理化が進むDWH、積極化するユーザー企業の投資意欲」を併せて読んでほしい)。同社のBI製品は、大規模なデータを大量のユーザーが利用することで、ビジネスのパフォーマンスを高めていくことを目的としている。BIを経営層や財務・会計など特定部門の人のみが利用する特別なアプリケーションにはせず、全社的にKPI(重要業績評価指標)を設定し、できるだけ多くのユーザーがBIを日常的に使えるようにすることを重要なポイントとして考慮しているという。

 「BI製品は、経営層、マネジメント層、そして現場のスタッフも含め、全てのレイヤーが個々の役割に応じた適切なデータを切り出し、共有することで、会社全体の意志決定を一本化に導くものであるべきです」(石井氏)

会員登録(無料)が必要です

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

新着ホワイトペーパー

事例 アルテリックス・ジャパン合同会社

データ処理の効率化に成功、ゼンリンマーケティングソリューションズの取り組み

ゼンリンマーケティングソリューションズでは、地図情報によるデータ分析作業を効率化するため、プログラミング不要のデータ分析ツールを導入した。同社はどのような製品を採用し、課題解決につなげていったのだろう。

事例 アステリア株式会社

ノーコードでアプリ開発とデータ連携を実現、9社の事例に学ぶ現場DXの推進術

工場や倉庫などの現場では、人手不足などにより業務負担の増大が懸念されており、業務のデジタル化と業務プロセスの改善が急務となっている。そこでモバイルアプリの作成からデータ連携までをノーコードで実現できる製品が注目されている。

製品資料 ジオテクノロジーズ株式会社

6つのユースケースから学ぶ、「人流データ」の効果的な活用方法

広告や小売、観光振興、まちづくりなど、さまざまな領域で導入が進む「人流データ」。その活用でどのような施策が可能になり、どのような効果が期待できるのか。人流データ活用の6つのユースケースを紹介する。

製品資料 ジオテクノロジーズ株式会社

基礎から解説:「人流データ」の特徴から活用におけるポイントまで

人の動きを可視化した「人流データ」。屋外広告の効果測定や出店計画、まちづくりや観光振興など幅広い領域で活用されている。その特徴を確認しながら、価値のある分析・活用につなげるためのポイントを解説する。

事例 プリサイスリー・ソフトウェア株式会社

SAPデータの処理時間を4分の1に短縮、ロクシタンはどうやって実現した?

SAP ERPを活用して、事業部門のデータ作成/変更を行っているロクシタンでは、マスターデータ管理の煩雑さに伴う、処理時間の長さが課題となっていた。これを解消し、SAPデータの処理時間を4分の1に短縮した方法とは?

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。