【保存版】仮想環境に最適な統合運用管理製品を一挙に紹介標準ツールでは足りない!? サーバ仮想化の運用管理

コスト削減をはじめ多くの効果が認められているサーバ仮想化だが、運用管理にはまだ課題が多い。そこで力を借りたいのが統合運用管理製品だ。仮想化の管理で役に立つ統合運用管理製品を紹介する。

2012年09月14日 08時00分 公開
[荒井亜子,TechTargetジャパン]

 今日、仮想化のメリットは広く知られるようになり、サーバ仮想化は普及期に入ったといえるだろう。TechTargetジャパンが2012年7月に実施した「サーバ仮想化導入に関するアンケート調査」によると、6割以上がサーバ仮想化を既に導入済みと回答している(参考:「サーバ仮想化に関するアンケート調査」結果リポート)。

 一方で、導入した企業にとっては、依然として運用管理の面での課題が残っているようだ。仮想マシンという論理的な存在を管理するには、物理サーバとは違ったノウハウが求められるためだ。複数の仮想マシンが1つの物理リソースを共有する上に、異なる物理サーバ間を移動する。共有ストレージやネットワーク機器のI/Oも増加する。標準ツールを持ってしても、障害の特定が難しいといった声が多く上がっている(関連記事:読者に聞いた、仮想化の統合運用管理ツールの魅力と懸念)。

 そこでサーバ仮想化を導入する際に力を借りたいのが、仮想環境に対応した運用管理製品である。仮想化によるサーバ統合に最適なサイジングを実施し、システムの導入後は稼働状況を細かく監視。さらに、物理環境との統合管理だけでなく、クラウドサービスと連携したハイブリッドなシステム環境を統合的に管理できる。本稿では、TechTargetジャパンで過去に掲載した仮想化の管理で役立つ統合運用管理製品の記事を紹介する。

本稿で紹介する統合管理製品
製品名 記事
JP1 V9.5 サーバ仮想化計画からクラウド運用までを総合的に支援するJP1 V9.5
Senju Family V12 自社データセンターで磨かれた技術を仮想化・クラウド環境に 〜NRIのSenju Family V12
WebSAM 物理/仮想の混在環境で、シンプルに視覚的な運用管理を実現するNEC WebSAM
Tivoli プロセス管理と自動化に優位性 IBM Tivoliの仮想化・クラウド対応機能
SCVMM 2012 Windowsの世界から飛躍した、System Center 2012の仮想化・クラウド管理

仮想環境の運用サイクルに沿った統合管理を実現するJP1 V9.5

サーバ仮想化計画からクラウド運用までを総合的に支援するJP1 V9.5

JP1 V9.5

 日立製作所の「JP1」は、国内の統合運用管理製品の代表格といえる。記事では、このJP1の最新版「JP1 V9.5」の機能を解説している。JP1 V9.5は、物理/仮想混在環境において業務システムと同期を取りながら、障害監視や効率的なバックアップ運用を可能にする。仮想化の導入からクラウドの運用に至るまで、幅広い運用管理業務を支援するため、プライベートクラウドの運用を視野に入れた大規模なシステムを構築する際に有効なソリューションといえる。

 JP1には、多種多様な機能を備えた運用管理機能が別々の製品として用意されている。そのため、一見するとどの製品を購入すればよいか悩む人も多いだろう。そこで記事では、日立製作所が用意した「仮想化スタートモデル」「仮想環境スムーズ運用モデル」「クラウド運用モデル」という3つの運用サイクルモデルに沿って、仮想化の管理に必要な製品を紹介している。

3つにまとめられたシンプルな製品体系のSenju Family V12

自社データセンターで磨かれた技術を仮想化・クラウド環境に 〜NRIのSenju Family V12

Senju Family V12

 野村総合研究所の「Senju Family」は、40年以上にわたる自社データセンターの運用管理ノウハウが詰め込まれた、仮想化、クラウド環境の統合運用管理製品である。製品のコンセプトは、「システムの可視化と運用の自動化を実現することで、運用管理業務の効率化とコスト削減を実現する」。また、ITIL V3で取り入れられているライフサイクル管理の概念を強く意識した製品だ。

 一般に運用管理製品は、詳細に機能が分類された製品を別々に調達しなければならない。だが、Senju Familyの製品は3種類。3製品を必要に応じて購入すればよい。こうしたシンプルな製品体系は、Senju Familyの特徴の1つである。インタフェースは派手さはないものの、運用管理の現場に即した使いやすさという点で定評がある。記事では、2011年11月8日に発表された最新バージョン「V12」に搭載された新機能を含め、Senju Family3製品の特徴を探った。

システムと業務の両視点で視覚的に管理するWebSAM

物理/仮想の混在環境で、シンプルに視覚的な運用管理を実現するNEC WebSAM

WebSAM

 メインフレームやUNIXのミッションクリティカルな領域で培ってきたノウハウをWindows/Linuxが稼働するIAサーバでも利用可能にした、NECの統合運用管理製品群「WebSAM」。WebSAMの中で仮想化対応機能を備えているのが、システムの稼働状況や構成情報をシステムと業務(サービス)の両軸で監視・管理する「WebSAM MCOperations」だ。こちらは、NECが研究開発を重ねた視覚的で使いやすいユーザーインタフェースにも注目してほしい。また、物理/仮想が混在するシステムのリソースを最適化する「WebSAM SigmaSystemCenter」も仮想化には欠かせない製品といえる。記事では主にこれら2製品を扱っている。

 さらに記事では、MCOperationsの最新バージョンのオプションとして機能強化された「WebSAM Invariant Analyzer」も紹介。性能監視だけでは発見が難しい「サイレント障害」を自動検知する機能だ。物理/仮想の両面で障害対応に当たらなければならないサーバ仮想化環境においては、とりわけ重宝する新機能といえるだろう。

自社事例に裏打ちされたプライベートクラウド運用Tivoli

プロセス管理と自動化に優位性 IBM Tivoliの仮想化・クラウド対応機能

Tivoli

 企業システムの運用管理に求められるあらゆる機能を網羅する日本アイ・ビー・エムの「IBM Tivoli Software」(以下、Tivoli)。Tivoliには仮想化やクラウドに対応する多くの製品が用意されている。記事では、該当する10種類以上の製品の概要を紹介している。

 Tivoliの仮想化対応機能の大きな特徴は、プロセス管理機能とプロビジョニング自動化機能だ。記事では、仮想マシンを自動構築する「IBM Tivoli Service Automation Manager(TivSAM)」、仮想環境のリソース不足や障害要因をいち早く発見することを目的とした「IBM Tivoli Storage Manager for Virtual Environments(TSM for VE)」、仮想マシンの申請から構築までのプロセスを自動化する「IBM Tivoli Service Request Manager(TSRM)」を紹介している。これらは、実際にIBMの社内でも使われている製品だ。今後、仮想環境のさらなる自動化を図りたい企業にとって参考になるはずだ。

Microsoft製品以外も一元管理できるSCVMM 2012

Windowsの世界から飛躍した、System Center 2012の仮想化・クラウド管理

SCVMM 2012

 Microsoftの統合管理製品である「System Center 2012」。System Centerといえば、従来は「Windowsシステム環境のための運用管理ソフトウェア」というイメージが強かった。だが、System Center 2012では、WindowsのみならずCentOSやRed Hat、SUSEなどのOS、VMwareやXenServerなどの他社製ハイパーバイザーをサポートする。Windows以外も含めて一元管理できる運用管理ソフトウェアなのだ。

 System Center 2012の中でも、クラウド、仮想化環境の管理を担うのが「System Center 2012 Virtual Machine Manager」(以下、SCVMM 2012)だ。SCVMM 2012には3つの特徴がある。1つは仮想マシンが稼働する物理サーバはもちろん、ストレージやネットワークも統合管理するファブリック管理、2つ目はセルフポータルで仮想マシンを用途別に管理できる管理画面、3つ目は仮想マシンの概念を超えた“サービス”単位での管理だ。サービスには、データベースやアプリケーションも含む。記事では、これら3つの特徴を図版やスクリーンショットとともに詳しく解説している。

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