System Center 2012の中でもクラウド・仮想化管理を担う「System Center 2012 Virtual Machine Manager」を紹介。物理環境との統合管理、組織や部門単位での管理、サービステンプレートの3つの特徴を備える。
大企業を中心とする企業システムはここ数年、物理から仮想化へと着実に移り、既に約半数のサーバが仮想環境で稼働しているといわれている(調査記事:今後導入したいハイパーバイザー、Hyper-Vが伸びXenServerは横ばい)。そして、仮想化が進んだ結果、現在はIaaS(Infrastructure as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、SaaS(Software as a Service)などさまざまな形態で提供されるクラウドコンピューティングへと移行する段階に差し掛かっている。
少し前までは、物理環境と仮想環境、クラウドが混在するという企業システムの在り方に対し、不安を抱く企業も多かった。例えば、「クラウドは自社で所有しないことでイニシャルコストは削減できるものの、月額の利用料を支払うことでかえってコスト高につながるのではないか」「マルチテナントのパブリッククラウドを利用するのは、セキュリティ対策の面で大丈夫なのか」といった不安だ。とはいえ、クラウドを積極的に導入する先進企業の事例が増えたことによって、こうした不安は軽減されつつある。
ただし、企業システムにクラウドを取り入れることによって、システムの運用管理を担当するIT部門の負担が増えるのは明白だ。異なる環境、基盤上に構築された複数システムを一元的に管理するのは、管理工数の面からも、管理対象の広さからも大変な作業になる。この負担を軽減するには、システムのサービス化、自動化を高度に進め、物理からクラウドまでを統合的に管理できる仕組みを導入することが不可欠だ。
それを実現するために、物理からクラウドまでをサポートする運用管理ソフトウェアの新製品が続々と登場している。マイクロソフトの「System Center 2012」もその1つだ(関連記事:Windows Server 2012の新ライセンス体系から見えるMicrosoftの真意)。
マイクロソフトは、2012年9月に次期サーバOS「Windows Server 2012」を発売する。クラウド時代のOSと位置付けられたWindows Server 2012は、ベーステクノロジーの進化と大幅な機能強化が図られている。中でも特に注目されるのが、クラウド基盤としての一歩進んだ新しい仮想化機能である。パブリッククラウド上に自動的にバックアップを作成する「Microsoft Online Backup Service」、仮想マシンのレプリケーションを実現する「Hyper-Vレプリカ」(関連記事:ここまで変わった! Windows Server 2012のHyper-V 3.0の新機能)、さらにオンプレミスからパブリッククラウドまでの認証基盤を統合するActive Directoryの機能強化などは、クラウド基盤を想定したものだ。
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