Windows XPからの移行を阻む障害はアプリケーションの互換性だけではありません。Windows Vista時代に実施された日本語対応の大きな変更が、今になって初めて顕在化する可能性があるのです。
費用の問題を別にすれば、オペレーティングシステム(OS)の移行を難しくする最大の要素は、アプリケーションの互換性問題でしょう。従来の環境では可能だったことが、OSの移行とともにできなくなれば、業務に支障をきたしかねません。
基幹業務システムが新しい環境で正常に動作しなければ、プログラムの変更が必要になります。ただし、プログラムの修正作業に多大な労力や費用が掛かったとしても、実現することは以前と何も変わりません。既存システムの改修を図るよりも、これを機にシステムを大幅に刷新する道を探るべきでしょう。例えば、パッケージ製品で意外と簡単に対応できるケースもあります。クラウドを利用すれば、安価かつ短期間で対処可能かもしれません。
繰り返しになりますが、「Windows XP」と同時に、同OS標準の「Internet Explorer 6」(以下、IE 6)および「Microsoft Office 2003」(以下、Office 2003)のサポートも、2014年4月9日(日本時間)をもって終了します。Office 2003やIE 6、古いバージョンの「Java Runtime Environment」(JRE)に依存したアドインを利用しているという理由で、新しいOSに移行できなかったユーザーも、もう時間切れです。サポート期限が切れた後もシステムを“延命”するという考えは捨てるべきです。
どうしても既存の環境を手放せない場合は、前回(絶対に捨てられない「Windows XP」システムをそれでも温存するには?)説明したように、仮想環境で完全に隔離して、“塩漬け”にする方法以外に策はないでしょう。セキュリティ攻撃の踏み台にされないよう、ネットワークもメディアも完全に隔離することが重要です。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...