SDNやネットワーク仮想化などネットワーク業界は大きな技術変革のさなかにある。多くのエンジニアはこれからのネットワークインフラをどうすべきか戸惑いを見せている。本稿では、ネットワーク業界の現状を考察する。
SDN(Software Defined Network)やネットワーク仮想化が盛んにもてはやされているが、ネットワークエンジニアにとって最大の関心事は、物理スイッチングインフラだ。
だが、SDNや仮想オーバーレイネットワークは、IT部門の市場における選択を難しくしている。多くのCIO(最高情報責任者)は以前から、適切な購入決定を行うための指針として、調査会社、米Gartnerの「Magic Quadrant」(マジッククアドラント)を参考にしてきた。GartnerがMagic Quadrantで「リーダー」に位置付けたベンダーを選べば、間違いないというわけだ。ところが、データセンターネットワークに関しては、こうした確実な選択肢は見つからない。データセンターネットワーキングのMagic Quadrantでは2年連続で、「リーダー」に位置付けられている企業がないからだ。出荷ポート数が業界最大の米Cisco Systemsにもそのお墨付きは出ていない。このことは、この業界が過渡期にあり、ネットワークエンジニアには慎重なかじ取りが求められることを示している。
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