HTML5 Receiverは一般的に「便利だけど動作が重い」と言われがちだ。デスクトップ仮想化製品ベンダーの中でもHTML5レシーバーにいち早く取り組み、改良を行ってきたというEricom製品は実用に値するのか?
イスラエルのEricom Softwareが開発するデスクトップ仮想化製品が勢いを増している。2012年2月に日本で販売を開始し、TechTargetジャパンが同年8月に取材した当時、導入実績はまだ5社だった。ところが2014年8月現在、国内での導入実績は120社を超えたという。この勢いの背景には、商品戦略のユニークさや、価格の安さ(参考:費用は従来の2分の1以下、イスラエル発のハイブリッド型デスクトップ仮想化製品)、導入の容易さなどがある。
Ericom Softwareのデスクトップ仮想化製品は、Windowsのリモートデスクトップサービス、仮想PC(VDI:Virtual Desktop Infrastructure)、ブレードPCといった複数のデスクトップ仮想化方式を提供し、それらを単一の管理コンソールで管理できることが特徴だ。主な構成要素は、コネクションブローカーの役割を担う「Ericom PowerTerm WebConnect」(以下、PTWC)、RDP通信を高速化するアクセラレーター「Ericom Blaze」、iOSやAndroid端末用のクライアントモジュール「Ericom Access ToGo」、HTML5レシーバーの「Ericom AccessNow」(以下、AccessNow)だ。
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