従来の仮想化技術の支持者は、ベアメタルサーバでは、ほとんどパフォーマンスにばかり重点が置かれていると述べている。また、確立された仮想環境からベアメタルサーバに移行すると、技術的な柔軟性が損なわれるとも指摘している。さらに、現在いるITスタッフを対象に、適切なスキルを育成するための教育投資を行うことも必要になるという。
米調査会社Interarbor Solutionsの主席アナリスト、デーナ・ガードナー氏はこう語る。「仮想化は広く普及しており、選択肢が豊富にある。マネージドホスティング事業者にベアメタルのサポートを頼んでも、『すみません、われわれのスペックシートには含まれていません』と断られるのがオチだろう。処理速度や能力の向上ニーズは常にあるが、ベアメタルはハイパフォーマンスコンピューティング技術であり、市場としてはニッチだ」
一方、ベアメタルクラウドの支持者は、ベアメタルを利用する方がコストは低いと反論している。例えば、十数台の仮想サーバを2台のベアメタル物理サーバに集約すれば、ハードウェアのコストや、これらの仮想サーバを扱うのに必要な管理ツールのコストを大幅に節約できるという。
アナリストの間では、全企業の半分から3分の2が仮想化を利用しているとの見方が一般的だ。とすれば、サーバ仮想化への投資が行われる余地はまだあるということになる。しかも、ネットワークやストレージシステムの仮想化は、導入の機運が高まり始めたところだ。これらのシステムでも、ここ10年にサーバで得られたのと同様の恩恵が受けられるだろうと、仮想化技術の支持者は期待している。
「サーバの仮想化によって、生産性と使用率が向上し、一方で複雑さを軽減できた。ユーザーは同じことがストレージやネットワークの仮想化でも再現されることを望んでいる。これらの市場は立ち上がり始めたばかりだ」(ガードナー氏)
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アジャイル開発を推進する上で欠かせないのが、開発プロセスやレビュープロセス、パフォーマンスなどを可視化することだ。セゾンテクノロジーやダイキン工業、朝日新聞といった3社の事例を基に、それらを実現する方法を探る。
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