話題のITベンダーに学ぶIT製品選定のポイント【サイボウズ編】
どこからでも会議に参加、オフィス移転でサイボウズが全面採用したUCシステムとは(1/2 ページ)
サイボウズは、2015年7月の東京オフィス移転に合わせてUCシステムを刷新した。どのようなシステムを導入し、働き方はどのように変わったのだろうか。
連載について
ユーザー企業にIT製品/サービスを提案する立場にあるITベンダーは、いわば企業ITの専門家集団だ。そんなベンダーが自社で利用するIT製品/サービスをどのように選定しているかを知ることは、ユーザー企業にとっても大いに参考になるはず――。本連載はそうした考えに基づき、ベンダーがどのような視点でIT製品/サービスを選んでいるのかを明らかにしていく。
1997年に愛媛県松山市にて創業したサイボウズは、グループウェアの「サイボウズOffice」「ガルーン」をはじめ、業務アプリ開発プラットフォームの「kintone」、メール共有ソフトの「メールワイズ」といった製品を開発、提供する企業だ。2011年から従来のオンプレミス製品に加えてクラウドサービス「cybozu.com」も展開。現時点でcybozu.comのユーザー企業は1万2000社に上る。
東京、大阪、松山という国内3カ所のオフィスに加え、中国、ベトナム、米国にも拠点を構えるサイボウズ。複数の拠点の存在はもちろんのこと、「100人社員がいれば100通りの働き方がある」というコンセプトを基にした人事制度を採用する。テレビ会議やWeb会議を通じて各拠点や社員を結び、会議をすることも少なくない。そこで、2015年7月の東京オフィスの移転を機に、ユニファイドコミュニケーション(UC)システム全般を刷新することにした。
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できる「ユニファイドコミュニケーション」
テレビ会議とコールセンターのシステムを連係
UCシステム刷新で、サイボウズが導入したのは、シスコシステムズの統合コミュニケーションサービス「シスコユニファイドコミュニケーションシステム」とコールセンター向け統合サービス「シスコユニファイドコンタクトセンター」、これら2つのサービスを統合管理できるサービス「Cisco Unified CallManager」だ。
シスコ製品導入前のUCシステムについて、サイボウズ 運用本部 情報システム部の鶴村修二氏は、「当時利用していたUCシステムは、システム同士が連係できていませんでした。テレビ会議システムとクライアントPCのWeb会議システムが連係できておらず、出張すると社内の会議に参加できませんでした」と語る。「どこにいても仕事ができるという人事制度はあるのに、システムの問題でそれが実現できなかったのです」(同氏)
一方、コールセンターの運用にも課題があった。当時の環境について、サイボウズ 運用本部 情報システム部で松山オフィスのシステムを担当している松平 知氏は、「社内PBX(構内交換機)として活用していたシステムをコールセンターで利用していました。ただ、コールセンター向けのシステムではなく、担当者の変更で運用の設定を変更したくても、簡単には変更できなかったのです」と振り返る。
当時利用していたコールセンターシステムは、間もなくサポート切れを迎えようとしていた。同時に、2015年7月に東京オフィスの移転も控えていた同社は、テレビ会議システムと社内電話システム、そしてコールセンターシステムに至るまで、全てシームレスに連係できるようなUCシステムを目指し、2015年1月に製品の検討に入った。
数多くのUCシステムがある中で、シスコ製品を選択するに至ったいきさつについて鶴村氏は、「あるベンダーの製品はテレビ会議と社内電話が連係できない。また別のベンダーの製品はコールセンターと社内電話が連係できない。テレビ会議やWeb会議、社内電話、コールセンターなど全て連係できる製品を選定すると、2社に絞り込まれた」と説明する。最終的にシスコ製品を選んだ決め手となったポイントは、テレビ会議システムのハードウェアだったという。具体的には、テレビ端末とマイクが一体形になっているところを評価した。さらに鶴村氏は、「シスコ製品のコンセプトは、従業員がいつでもどこでも働けること。これは多様な働き方を推進するサイボウズの考えとマッチしていると感じました」と述べる。
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