企業内デバイスの“王座”の地位に君臨し続けてきたクライアントPC。だが「Raspberry Pi」「Chromebook」など新タイプの低価格デバイスがその地位を脅かそうとしている。
従業員がオフィスでコンピュータを使って仕事をするようになって以来、クライアントPCは企業向けデスクトップ市場に君臨してきた。だがここにきて、各種の超小型コンピュータやシンクライアント、タブレットとしてもノートPCとしても使える「2-in-1デバイス」などが従来型クライアントPCのとりでを包囲し、その地位を奪おうとしている。
例えばMicrosoftの「RDP」(Remote Desktop Protocol)やCitrix Systemsの「Citrix XenApp/XenDesktop」といったリモートデスクトップ関連技術/製品が利用可能なシングルボードコンピュータ「Raspberry Pi」の価格は、わずか35ドルだ。Googleのノート型デバイス「Chromebook」もノートPCのリプレースを狙っている。これもやはり安価で、しかもIT部門にとってはさまざまな面で管理が楽になる。
本記事では、企業市場でのRaspberry PiやChromebook、2-in-1デバイスの将来性を探る。併せてクライアントPCのリプレースを狙うこれらのデバイスが、まだ天下を取れない理由を考える。
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