ストレージ管理者が学べることとは
危険水位を超えつつある「Pokemon GO」運営サーバの現状(1/2 ページ)
ストレージ管理者にとって、Pokemon GOのブームは多くの教訓を含んでいる。サーバクラッシュや不正アクセス対策がその最たるものだ。予想外の負荷にPokemon GOの運用サーバは今どのような状況にあるのか
Pokemon GOは、次世代のクラウドアプリケーションの普及がいかに急激に進み得るかに加え、そうしたブームへの対応に落とし穴があることも示唆している。EMCのアドバンストソフトウェア部門プロダクトマーケティングディレクターを務めるバラン・チャブラ氏は次のように語っている。
「ユーザーが現在使っているアプリケーションの中で、位置情報を利用しているものは既にたくさんある。Pokemon GOで興味深いのは、現在位置を追跡し、そのデータを利用するこのアプリが、極めて大規模に使われていることだ。これだけの規模で使われると、位置データの取得と利用は特に困難になる。数千万人がこのゲームで遊んでいて、プレイヤー数はなお増えている」(チャブラ氏)
Pokemon GO開発元のNianticは、膨大なユーザーを魅了しているこのゲームのバックエンドやストレージインフラを公表していないが、同社が位置ベースアプリケーションの運用に精通しているのは明らかだと、チャブラ氏は指摘する。その一方で、同社はサーバクラッシュに悩まされ(Pokemon GOの日本での配信開始が遅れる原因としてNianticのCEOがコメントしている)、セキュリティ問題でも苦労している。このことは、Pokemon GOがNianticのインフラでは追い付けないほど急速に普及していることを示している。
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企業でも進む位置情報の活用
トラブルが頻発している“Pokemon GO”サーバ
「Nianticがクラウドネイティブアプリケーションについて話すときの前提は、インフラを確保すれば、万事がうまくいくというものだ。しかし、こうしたアプリケーションでも、データを管理してユーザー規模に対応し、どこにボトルネックがあるかを把握する必要があることに変わりはない」(チャブラ氏)
NianticはバックエンドデータベースとしてNoSQLかPostgreSQLを使用し、PaaS(Platform as a Service)レイヤーでGoogle Appsを使用しているという臆測が流れている。だがNianticでは、パブリッククラウドの障害に起因するとは考えられないサーバクラッシュに見舞われている。
「彼らは現在、パブリッククラウドを利用しているようだが、パブリッククラウドで障害が発生していないときでも、かなりのシステムトラブルに見舞われている」とチャブラ氏は語る。「パブリッククラウドでも、問題を抱えることはあり得る。アプリケーションの書き方や、殺到するデータアクセスの処理の仕方によっては、問題が起こる可能性もある」(チャブラ氏)
一方、商用エンタープライズアプリケーションを開発する企業は、Pokemon GOの成功に学ぶことができるとチャブラ氏は語る。例えば、小売店は、店内の買い物客に、特定の品物がどこにあるかを知らせるアプリを開発できる。不動産業者は、「どの家が売りに出ているか」「所在地はどこか」「どのようなスペックか」をポップアップで表示するアプリを作成できる。こうしたアプリは既存のデータを取り込んで活用することになる。
「このような活用自体は簡単だろう。人々はスマートフォンをかざして、画面を通して周りを見渡したりすることに気後れしなくなり、すっかり慣れたからだ。ユーザーを没入させる体験をいかに実現するかが重要になっている」(チャブラ氏)
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