2陣営に分かれるEMM市場
成長中のモバイル管理市場を二分、Microsoft&Citrix連合とVMware陣営の戦いが熱い
CitrixとMicrosoftのパートナーシップは、仮想化市場のみならず企業のモバイル管理市場においても顕在だ。Microsoftとの連携が、CitrixのAppConfig Communityへの参加をとどまらせている。
エンタープライズモビリティ管理(EMM)市場は2陣営に分かれている。
1つはAppConfig Communityだ。参加ベンダーはOSレベルのビルトイン機能を使用して、モバイルアプリケーション管理(MAM)を標準化することを目指している。MAM標準はIT部門を大きく支援する。標準がなければ、どのMAM製品も企業内の全てのアプリを管理することはできないからだ。
AppConfigは、AirWatchを買収したVMware、MobileIron、IBM、JAMF Software、SOTIが共同で創設したコミュニティーだ。創設に加わらなかった大手2社がCitrix SystemsとMicrosoftだ。両社はこのところますます連携を深めており、その周知の武器は、「Microsoft Office」のモバイルアプリだ。
モバイルアプリを管理しようとしているIT部門にとって、「Microsoft Word」や「Microsoft Excel」は最優先の、またはそれに近い管理対象だろう。両製品は生産性に貢献し、ビジネスにとって非常に重要だからだ。これらを管理できる製品は2つしかない。「Microsoft Intune」と「Citrix XenMobile」だ。両社の新たな提携によってCitrix XenMobileでWordとExcelを管理できるようになった(同様に、IntuneはCitrixの生産性アプリスイート「Worx」も管理できる)。
Citrixは、同社の年次カンファレンス「Citrix Synergy」の開催を間近に控えた2016年5月には、AppConfig Communityに加わる寸前だった。ところがSynergyではIntuneとWorxに関するニュースを発表し、AppConfig Communityへの参加については検討中だと述べた。そのスタンスは変わっていないと、広報担当者が2016年8月上旬に話していた。
だが、VMwareが共同創設者に名を連ねる団体にCitrixが今から参加するとは考えにくい。VMwareにとって最大のライバルの1社であるMicrosoftと密接な協業を進めているからだ。それでも、AppConfig CommunityはCitrixを歓迎するだろうと、事情筋は話している。
とはいえ、CitrixとMicrosoftは仮想化市場でも、長年にわたって強力なパートナーシップを展開している。Citrixの新CEOのキリル・タタリノフ氏はMicrosoftで13年間、上級幹部を務めていた。さらに、AppConfig Communityのアプローチでは、デバイスをモバイルデバイス管理の対象として登録する必要がある。これは、MAMを最も重視するCitrixの考え方と対立する。
「Citrix&Microsoft vs. VMware」の構図はこれまでも見られたが、既に新たな戦いが始まっているようだ。
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