Googleの対策が結実か
“危険なAndroid”の終わりを感じた「Google AdSense悪用ウイルス」の思わぬ功罪
Google AdSenseのマルウェアがAndroid搭載デバイスに忍び寄っている。だが、この危険因子はGoogleによって抑制されているようだ。
かつて猛威を振るったトロイの木馬の新種が、Googleの広告配信サービス「Google AdSense」のネットワークを通じて、同社の「Android」を搭載したデバイスに忍び寄っていることを研究員が特定した。だがGoogleの保護機能により、エンドユーザーの安全は守られるだろう。
Kaspersky Labが実施した新しい調査で、モバイルバンキングをターゲットにした新種のトロイの木馬「Svpeng」が、エンドユーザーによる操作を介さずにAndroidデバイスへ配信されていることが明らかになった。
ロシアのモスクワにあるKaspersky Labで、マルウェアのアナリストとして働くミハイル・クージン氏とニキータ・ブチカ氏が、この状況をブログ記事で発信している。
ひっそりとAndroidを襲うSvpeng
自分の関心があるニュース記事を読んでいるだけで、このマルウェアに感染する可能性がある。追加のクリック操作やリンクの追跡などの行為は必要ない。SvpengはGoogle AdSenseの広告ネットワーク経由でダウンロードされていることが分かった。このネットワークには誰でも広告を登録することが可能で、必要なのは費用の支払いのみだ。Svpengの作成者がAdSense経由で作成したマルウェアをプッシュすることをGoogleは阻止できなかったようだ。Svpengは問題の広告が表示されたページにアクセスした瞬間にダウンロードされる。
最初にSvpengが発見されたのは2014年中頃のことだ。クージン氏とブチカ氏はブログ記事でSvpengについて、フィッシングサイト、傍受、テキストメッセージの送信と削除によってエンドユーザーのクレジットカードの情報を盗むことができると説明している。ユーザーのスマートフォンから収集する情報は、通話履歴、テキストメッセージ(SMS)やマルチメディアメッセージ(MMS)、Webブラウザのお気に入り、連絡先などだという。
SvpengはAndroidデバイスにひっそりと配信されるが、上記のような機能はSvpengがインストールされなければ実行できない。つまり、エンドユーザーが意図せずダウンロードしてしまったアプリを探してインストールし、提供元不明のアプリのインストールに対してAndroidの標準保護を無効にし、マルウェア検出機能「Verify Apps」を回避するといった手順を踏む必要がある。なおVerify Appsは、マルウェアの恐れがあるものをインストールしているときに、エンドユーザーに警告を表示する。
ブチカ氏はブログで、攻撃者のだましの手法について解説した上で、Androidのセキュリティ対策によってGoogle AdSenseのマルウェアがブロックされるようになっていることも指摘している。
ユーザーによる操作なく悪意のある.apkファイルがダウンロードされていた。だが、インストールについてはユーザーの許可が必要だった。詐欺師たちは「last-browser-update」や「important-browser-update」などのファイル名を使用し、疑うことを知らないユーザーをだまして悪意のある.apkをインストールさせていた。そして、だまされたユーザーは、それが重要なアップデートだと信じてインストールを許可していた。調査を行った時点では、Googleのアプリの確認保護は、このマルウェアを潜在的に危険なものとして検出していなかった。だが、現時点では、このマルウェアのインストールはブロックされるようになっている。
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