企業にナノコンピュータが進出している。その一例は、Raspberry Pi Foundationの「Raspberry Pi」だ。VDIで使用されることが多い安価なクライアント端末のメリットは、コスト削減にとどまらない。
Raspberry Piは、どちらかというと「IoT」(モノのインターネット)というキーワードとともに組み込み開発系のベンダーやユーザー、そして、自分で構築するセンサーなどを組み込んだシステムのデバイス用として「趣味の自作ユーザー」を中心に話題となっていた。しかし、デスクトップ仮想環境が普及しシンクライアントマシンの需要が増えているオフィス向けクライアント端末のフォームファクタとして、コストパフォーマンスの高い製品として注目する関係者が“意外”と多い。
わずか56(幅)×85(奥行き)ミリの基板にARM Cortex-A7(動作クロック900MHz)と容量1GBのシステムメモリを実装し、HDMIと有線LAN、4基のUSBを搭載したRaspberry Piは、企業における業務用クライアントPCとして実用に耐え得る処理能力と“費用対効果”を発揮できるのだろうか。この疑問に対する検証の結果と「そもそもRaspberry Piとは」を過去に掲載したTechTaergetジャパンの記事で確認してみよう。
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