クラウドのサーバレス機能 “FaaS”を使うと失敗しかねないシステムの特徴とは開発現場を前進させる「FaaS(Function as a Service)」

AWS Lambdaに代表される「サーバレスコンピューティング」、または「FaaS(Function as a Service)」は、開発の現場を大きく前進させ得る。FaaSの真価を引き出すために外せない要点について、専門家が語る。

2017年07月26日 05時00分 公開
[Joel ShoreTechTarget]
画像 MicrosoftやGoogle、IBMなども次々とFaaS製品を発表した

 FaaS(Function as a Service)(注)は、数ある“○○ as a Service”の中でも新しく、“サーバレスコンピューティング”とも呼ばれる。Red Hatでミドルウェア担当シニアディレクターを務めるリッチ・シャープルズ氏にFaaSについて話を聞いた。

※注 ユーザーがサーバインスタンスを指定または予約することなく、コンピューティングリソースやコンピューティング機能を利用できるサービス

FaaSのもたらすメリットは何か?

 「FaaSは、開発者がサーバやOS、プロビジョニングなどを気にせず、アプリケーションの機能に専念できるようにするサービス。インフラストラクチャ関連の部分を、ユーザーが心配すべき部分から全て切り離す」と、シャープルズ氏は話す。業務向けロジックの実行を効率化したい企業にとっては、3層アーキテクチャからモノリス(大きな単一の)へ、さらに同氏が「いま注目のバズワード」と呼ぶマイクロサービスへ移行する助けにもなるだろうだろう。2017年現在、サーバレスコンピューティングによって、アプリケーション機能を分離し、同機能を実行した時間にだけ課金する、細分化型課金サービスが実現している。「サーバ全体をリースする必要がなくなり、アプリサーバも用意しなくていい。目的の作業を実行した時間分の使用料だけが課金される。単位はわずか10分の1秒単位だ」とシャープルズ氏は語る。

FaaSが適さない状況とは?

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