IT部門には、デスクトップ仮想化(以下、VDI)ソフトウェアでAI(人工知能)や機械学習の能力を利用するメリットがある。だが、依然として問題になるのはコストだ。
IT担当者は、VDIソフトウェアで、Citrix Systemsの「Analytics Service」などのAIや機械学習を使用して、仮想デスクトップでのユーザーアクティビティーを追跡できる。これにより、管理者は異常事態に対応できるようになる。こうした最新機能は多くの企業にとって魅力的だが、インフラとIT担当者を取り巻くコストの複雑性が依然としてVDIの広範な導入を阻んでいる。
VDIのコストを算出するとき、IT部門にはストレージなどの注意すべき可変要素が数多くある。そう指摘するのは、IDCでリサーチディレクターを務めるロバート・ヤング氏だ。その上、オンプレミスにVDIを導入する企業が減り、こうした企業は代わりにDaaSを導入してインフラコストの削減を試みていると同氏は語る。
本稿では、新たなトレンドが市場をどのように変えるか、新たなテクノロジーがIT部門にどのようにメリットをもたらすか、VDIの未来はどうなるかについてヤング氏に解説を求めた。
――企業のVDI導入を阻んでいるのは何でしょう。
ヤング氏 VDIのデスクトップ数が1000を超えると、パフォーマンスが落ち始め、ストレージやサーバの要件は膨大になる。こうした規模の問題をどう調整すべきだろう。問題になるのは膨大な先行コストだ。ストレージやネットワーク機器、VDI環境の導入と管理を担う熟練のスタッフなど、全てがコストになる。企業に専門知識がなければ、それも問題になる。これに対処するには、DaaSやハイブリッド(VDIとDaaSの併用)を利用することになるが、こうした製品やプロバイダーの選択肢は膨大な数に上る。そのため、VDIプロジェクトは着手前の調査段階で止まってしまう。
――VDIは少なくとも安くはなっていますか。
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