未来のデータセンターにおけるDRAMの代替を探る動きが進んでいる。業界専門家によると、データセンターハードウェアには今後、数多くの革新がもたらされる見通しだ。
現在の技術革新はソフトウェアが主役であり、ハードウェアの進歩はソフトウェアに覆い隠されている。だが未来のデータセンターでは、20年以上もデータセンターの根幹だったDRAM(dynamic random access memory)においてハードウェアの転換が起きる。将来に目を向けると、効率性の向上、永続性、コスト削減につながる多様な選択肢が存在する。
そうしたイノベーションの幾つかについて、TechTarget ではDell Technologiesのグローバル技術戦略担当副社長ダニー・コッブ氏に話を聞いた。同氏はEMCの最高技術責任者(CTO)やDigital Equipmentのテクノロジストといった役職を歴任し、長年にわたる大きな変化を目の当たりにしてきた。今後のデータセンター計画についてITプロフェッショナルの注目を集める多様なインフラ技術について、同氏が解説した。
――コッブ氏はデータセンターにおけるシングルレベルセルからマルチレベルセルへのメモリ進化について講演してきた。未来のデータセンターではどんな技術が必須となるのか。
ダニー・コッブ氏 人工知能(AI)と機械学習技術を使ってインフラをリアルタイムで最適化する概念がある。われわれは、そうした新しいコンピューティングモデル(グラフィックス処理ユニット、テンソル処理ユニット、FPGA=field-programmable gate arrayなど)を、基本的にファブリック上で利用できるサービスと捉える動きに積極的にかかわっている。データセンターで利用できるリソースに照らして、機械学習やAI技術を使ってワークロードのスケジュールを立てる。3~4年前まではどんなワークロードも、仮想化された均質なx86の均質な列の連続の上で実行されていた。それは均質なコンピューティングの世界だった。
これに対して新しい世界が異種コンピューティングだ。それはオフロードエンジンであり、加速されたAIであり、データセンターにおいて動的にプログラミングされるFPGAでもある。インフラそのものがより多くの知識を取り込み、プラットフォームの進化に伴って、われわれはそのスタイルのインフラの進歩と、そのスタイルのコンピューティングおよびワークロードの進歩を目の当たりにする。
――クラウドコンピューティングに対するオンプレミスの答えは、分離と組み立て可能インフラにあるように思える。データセンターの未来はどうなるのか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
構造化データ/非構造化データの両方を適切に処理する必要がある今、エンタープライズデータストレージには、より高度な要件が求められている。こうした中で注目される、単一障害点のないAI主導の分散型ストレージプラットフォームとは?
CPUやGPUの性能向上に伴い、データセンターでは今、発熱量の増加にどう対応するかが課題となっている。特に高密度なサーバ環境では、従来のファンやヒートシンクに頼るだけでは熱管理が難しい。こうした中、企業が採用すべき手段とは?
HDDの容量が30TB超になると同時に、ストレージ技術はさまざまな進化を続けている。そうした中でもインタフェースに「SATA」(Serial ATA)を採用したHDDが変わらずに使われ続けている。なぜなのか。
カラオケ業界が直面するデータ増に対応すべく多くのストレージを試し続けた結果、4社27台の製品のメンテナンスに悩まされていたエクシング。この問題を解消すべく、同社は大容量かつコスト削減効果に優れた、新たなストレージを導入した。
メインフレームにおけるデータソート処理は、システム効率に大きく影響する。そこで、z/OSシステムおよびIBM Zメインフレーム上で稼働する、高パフォーマンスのソート/コピー/結合ソリューションを紹介する。
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...
「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。