人材管理(HRM)システムを決める場合は、人事(HR)部門の現在と将来のニーズを把握し、このニーズについての情報を、まずはHR関連ソフトウェアのRFP(提案依頼書)プロセスに盛り込む必要がある。
企業の中には給与システムだけ必要だ、というところもあれば、雇用や人材開発の支援を必要とする企業もある。使用中の人事(HR)システムが時代遅れになり、システム全体をリプレースする場合もある。また、HR関連の全てのソフトウェアを1社のベンダーに統合することを希望する企業もある。
人材管理(HRM)システムの要件を見極める場合、まず自社のニーズを把握することが大切だ。その後、HRシステムでそのニーズに対応する方法を明確にする必要がある。こうした作業を前もって実施し、全員の方向性を合わせることが何より重要だ。
また、自社のHR部門のニーズを把握する際に注目すべき対象は1つだけではない。
例えば、HRシステムに求める新機能や、従業員が今HRシステムをどのように使っているか、また新しいシステムを入れた場合に既存のシステムと連携させるべきかどうかも重要だ。
HR関連のソフトウェアを新たに購入する企業は、事前に掘り下げた質問を幾つかRFPに盛り込むべきだ。
そのためには、意思決定者が自社の評価をする必要がある。自社は小規模で予算に限りがあるのか。それとも、大規模な多国籍企業で、全ての地域における多様なニーズと規制問題に対処するためにHRMシステムを必要としているのか。既に社内にあるシステムに追加したいのか。それとも、こうしたソフトウェアでは補いきれなくなっているのか。新しいHRMシステムを導入する場合、統合に関してどのような問題が発生するか。オンプレミス、クラウド、SaaSのどのサービスを使用するかを、戦略上の観点から既に決めているか。
こうした質問に対する答えは企業ごとに違う。だが、RFPプロセスにはこうした質問を要素として盛り込む必要がある。
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