フラッシュ技術はストレージクラスメモリ(SCM)に移行し始めている。ストレージをさらに大きく前進させる第一歩になるのはNVMeだが、その次を見通す必要がある。
既にフラッシュストレージを使用していても、購入を検討する段階だとしても、インフラ担当者の目にはNVMe(Nonvolatile memory express)が映っているだろう。ストレージシステムのベンダーと商談を進めると、この新しいインタフェースとプロトコルについて耳にするのはほぼ間違いない。
ベンダーが話題にする通り、NVMeはエンタープライズ分野のフラッシュストレージにおいて避けては通れないステップになる。ベンダーは、自社のNVMe製品はパフォーマンスを最大限に高め、遅延を最低限に抑えるが、作業を混乱させることはないと話すだろう。パフォーマンスと遅延に関しては正しい。NVMeの帯域幅とキュー処理の強化により、NVMe型SSDのパフォーマンスは、現在一般的に使用されているSAS(Serial Attached SCSI)型SSDよりも優れている。だが、どのベンダーのNVMe製品が最高かという点については、NVMe自体とはほとんど関係しない。
NVMe技術は、フラッシュストレージからストレージクラスメモリ(SCM)への移行の出発点と見るべきだ。SAS型SSDでも大半のアプリケーションに必要なパフォーマンスは満たすことができる。しかし、NVMeドライブへの切り替えは比較的実施しやすく、パフォーマンスが大きく改善する。
NVMeに続く他の新しい技術を無視してNVMeは語れない。最も明らかに結び付くのは「NVMe over Fabrics」だが、SCM技術も考慮すべきだ。SCMにはIntelの不揮発性メモリ技術「3D XPoint」を採用した「Optane Memory」やSamsung Electronicsの不揮発性メモリ技術「Z-NAND」を組み込んだメディアなどがある。
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