最近の調査によると、Webサイトの大半がいまだに時代遅れのPHP バージョン5を使っている。だがセキュリティサポートの終了が2018年末に迫る中で、懸念が高まりつつある。
2018年のハロウィーンは終わったが、PHP バージョン5を使っている企業は一年中ホラーな状態に陥っているかもしれない。
PHPはオープンソースのスクリプト言語だ。調査会社W3Techsが最近発表したデータによると、PHPは全Webサイトのうち78.9%で使われており、その内PHP バージョン5を使っているWebサイトは全体の61.6%を占める。だがPHP バージョン5のセキュリティサポートは2018年12月31日で終了する。つまり2019年の年明けからは、PHP バージョン5以前のバージョンを使っている全サイトが、PHPの脆弱(ぜいじゃく)性に関連するセキュリティリスクにさらされる。
セキュリティ専門家は、以前からこの期限が迫っていることを認識していた。実際のところ、2018年末という期限は以前のセキュリティサポート終了期限が延期されたものだ。現行バージョンのPHP バージョン7.2は2017年11月にリリースされ、セキュリティサポートが受けられるのは2020年末までだ。しかしPHP バージョン5.6は2014年8月にリリースされたにもかかわらず、今なお最も広く使われている。
コンテンツ管理システム(CMS)のユーザーがPHPのバージョンアップを要求される機会はこれまでほとんどなかった。ところがオープンソースCMSである「Drupal」は2018年初めに対策を講じ、2019年3月からは、ユーザーに対してPHP バージョン7以降のバージョンの導入を義務付けることにした。ただしこれも、PHP バージョン5のサポートが終了した後の措置となる。
しかしDrupalと競合する大手の「WordPress」と「Joomla!」は、両方ともPHP バージョン7の導入を要求していない。Joomla!の動作環境はPHP バージョン5.3以降、WordPressではバージョン5.2以降となっている。WordPressはユーザーにサポート対象のPHPを導入するよう求めてはいないものの、アップグレードによってユーザーのWebサイトが高速化し、安全性も高まると説明している。
WordPressは次のように記している。「WordPressはPHP バージョン5.2.4以上、MySQL バージョン5.0以上でも動作しますが、これらの古いバージョンは既に公式サポートの対象外です。バージョンアップしない場合、あなたのWebサイトにセキュリティ脆弱性が生じる可能性があります」※注:2018年11月の時点でWordPressはPHP バージョン7.2以上、MySQL バージョン5.6以上またはMariaDB バージョン10.0以上を推奨している。
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