次世代Wi-Fi規格に対する業界の期待が高まり続けている。「Wi-Fi 6」はこれまでの流れを一変させると専門家が予想する中、知っておくべきことについて解説する。
「Wi-Fi 6」はWi-Fiの新規格だ。2019年1月時点でまだIEEE(米国電気電子学会)が正式に承認していないにもかかわらず、業界では既に盛んな宣伝が始まっている。そうした騒ぎはさておき、Wi-Fi 6には大きな期待が託されており、アナリストの予想では、この先何年もの間、無線LANを劇的に向上させる見通しだ。
新規格に関心のある読者のために、よくある質問の一部を以下に紹介する。
大まかに言えば、「802.11ax」と「Wi-Fi 6」は同じ次世代無線LAN技術を指す。IEEEは2014年5月にこの規格を策定するための委員会を組織して以来、これを802.11 axと呼んできた。
技術的には、802.11axがIEEE規格で定められた無線LAN技術を指す。一方のWi-Fi 6は、無線LANの標準化団体Wi-Fi Alliance(WFA)が認定した802.11ax対応の製品とネットワークを意味する。ただ、この2つの用語を混同して使うネットワーク専門家も増えている。
WFAは業界標準やプロトコルに従った製品の認定を実施している団体で、これまでは「IEEE 802.11」という名称を採用してきた。だがWFAは2018年末、専門用語をユーザーに分かりやすいものにするため、無線LAN技術を世代で表現する新しい命名体系を導入した。
WFAは現在、802.11axに準拠した製品をWi-Fi 6と呼んでいる。一方「802.11ac」製品は「Wi-Fi 5」、「802.11n」製品は「Wi-Fi 4」と呼ばれる。現在の市場ではあまり見掛けなくなった、それより前の世代のIEEE規格についても名称を変更し、「802.11g」は「Wi-Fi 3」に、「802.11a」は「Wi-Fi 2」に、「802.11b」は「Wi-Fi 1」になった。
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