これまでオンプレミスで製品を提供してきたベンダーの間で、クラウド事業にかじを切る動きが目立ち始めている。「クラウドかオンプレミスか」を判断するには、この点も考慮に入れる必要がある。
クラウド分野に注力しているベンダーは少なくない。ベンダーがオンプレミスから離れる動きは、クラウド移行を望まないIT管理者にとっては危険信号になる。ベンダーがクラウドのユーザー企業を重視すれば、その結果としてオンプレミス分野は手薄になり、オンプレミス製品に新たな機能やサービスが追加される頻度が減少する可能性があるからだ。
特に監視ツールには注意する必要がある。監視ツールを提供するベンダーがクラウド重視の姿勢を強めるにつれて、例えばオンプレミスのサーバOS「Windows Server」をサポートする監視ツールが減少し、最適な監視ツールを見つけられなくなる可能性がある。実際、かつて利用できたログ収集ツールが利用できなくなっているケースが発生しているのだ。現状、新たに登場する監視ツールのほぼ全てがSaaS(Software as a Service)形式になっている。そして、この動きは始まりにすぎない。
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