「クラウド信者は優遇、オンプレミス支持者は孤独」な現状は本当に健全か?クラウド移行の是非を問う【前編】

クラウドに移行すべきかどうかを判断するのは簡単ではない。コスト試算で経営層はクラウドに関心を示す可能性があるが、それがクラウド化で検討すべきポイントの全てではない。何を検討すればいいのだろうか。

2019年11月21日 05時00分 公開
[Brian KirschTechTarget]

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 企業にとってのクラウドはもはや目新しいものではなく、不可欠な存在になった。オンプレミスの支持者は孤独になりつつある。

 クラウドにまつわる話題は大きく取り上げられる。クラウドを重視するのはユーザー企業ばかりではない。Microsoftは、企業のIT部門に対してアプリケーションが稼働するインフラとして、クラウドサービス群「Microsoft Azure」(以下、Azure)を利用するよう強く推奨している。このような状況で、オンプレミスとクラウドを比較する議論をした場合、オンプレミスを支持するIT管理者は孤独を感じるだろう。

 クラウドがあらゆる用途に適しているとは言えない。クラウドで運用できないシステムやアプリケーションを見つけることは難しくなっているが、だからといって何から何までクラウドに移行する必要があるわけではない。

 変化を好む人はあまりいない。そしてシステムの運用環境がオンプレミスからクラウドに移行する変化においては、さまざまな作業や調整が必要になる。

 クラウド移行に前向きになれないIT管理者がいることは無理もない。とはいえ、自社が付き合うベンダーがクラウド事業に注力していれば、いわばその“不可抗力”でクラウド移行を進めなければならない場合もある。

 オンプレミス分野から手を引くベンダーの動きは珍しいものではない。IT管理者はこの現実と向き合い、これまでとは異なる選択の仕方をすることが求められる。

コストが下がればクラウドに移行すべきか

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