DaaSでGPUの価値を引き出す【後編】
「DaaS」よりも「アプリケーション仮想化」でGPUを使うべき場合とは?
GPU搭載PCへの投資が難しい場合、DaaSでGPUを利用するのは有力な方法だ。場合によってはアプリケーション仮想化だけでも十分な効果が期待できる。
GPU(画像処理向けプロセッサ)搭載PCに先行投資するのが難しい企業にとって、サブスクリプション形式でGPUが使えるDaaS(Desktop as a Service:クラウドにデスクトップをホストするサービス)の費用対効果と予測可能性は大きな魅力だ。例えばWorkspotのDaaS「Workspot Cloud VDI」を利用すると、定額の年間料金で仮想デスクトップを利用できる。この料金には、Microsoftのクラウドサービス群「Microsoft Azure」でGPUをホストして管理する費用も含まれている。
環境工学企業のDudekのCIO(最高情報責任者)であるブライアン・ノードマン氏は「設備投資をすると回収に何年もかかるが、サブスクリプションならそのようなリスクがない」と話す。
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GPUの懸念を晴らすには
DaaSではGPUを使うアプリケーションに変更が必要になった場合に、デスクトップを容易に変更できる。ノードマン氏によると、Dudekはドローン撮影という不安定なビジネスのリスクを抑える必要があった。そのため別のビジネスを始めるときにはゴールデンイメージ(仮想デスクトップのテンプレート)を使って、GPUを利用できるデスクトップを迅速に配備できる環境が必要だったという。
調査会社Enterprise Strategy Groupのシニアアナリストであるマーク・バウカー氏によると、GPUを利用するハードウェアは頻繁に刷新が必要であり、機器の寿命も5~6年ではなく2~3年と短い。「新しいGPUが発売された場合、オンプレミスなら新たな投資が必要になるが、クラウドならベンダーがサービス提供すればすぐに利用可能になる」(バウカー氏)
DaaSではなくアプリケーション仮想化を選ぶべき条件
アプリケーション仮想化により、GPUを利用するアプリケーションを仮想化するだけで十分な場合もある。OSを限定しない特定の機能を実行するアプリケーションが必要だという場合がそれだ。例えばWebブラウザを使用したビデオトレーニングを閲覧可能にする場合が該当する。
GPUを利用するアプリケーションの仮想化は、石油・ガス産業にも適している。こうした業界では、油田開発や地質調査などのために画像を多用する特殊なレガシーアプリケーションを使っている。コンサルティング会社Helio Summitの共同創業者アーロン・クック氏は「そうしたアプリケーションをWebから使えるようにするには、Web用インタフェースに合わせてアプリケーションを書き換えるコストや時間がかかる」と話す。
最近ではアプリケーション仮想化製品の機能をクラウド形式で提供する動きがある。こうしたクラウド形式のアプリケーション仮想化サービスの中には、複数ユーザーでGPUを使う共有アプリケーションの仮想化を想定したものもある。例えばアプリケーション仮想化ベンダーCameyoの同名サービスは、8~10ユーザーで1つのGPUインスタンス(GPUを利用可能な仮想マシン)を提供することで、コスト削減を支援する。「ユーザー企業はアプリケーション自体を管理するだけで済み、必要に応じてアクセス許可を与えることができる」(バウカー氏)。
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DaaSでGPUの価値を引き出す
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