“共感”から始める「CX」向上策【第3回】
「顧客に共感できる社員」を本気で育てる5つの方法
CX向上のためには、顧客への共感が非常に重要だ。顧客と対面する従業員の共感力を上げるために、企業は何をすればよいのか。
前回「『顧客への共感』をうまく伝える4つの方法」は、企業が自社製品の顧客に対して共感をどのような言葉で示せばよいかを解説した。今回は、実際に顧客と対面するカスタマーサービス担当者などの従業員が、顧客に対して適切な方法で共感を示せるようにするためのトレーニング方法を説明する。
コーチングとロールプレーイングの機会を通じて、企業はカスタマーサービス担当者の共感力を育むことができる。具体的な方法を次に示す。
方法1.ビジネスライクなやりとりではなく、気持ちのこもった双方向の会話をする
企業はカスタマーサービス担当者に対して、顧客とのやりとりをビジネスライクなものではなく気持ちのこもった会話へと変えるように教える必要がある。ビジネスライクな話し方だと、顧客には、定型文を記載したトークスクリプトを読み上げているかのように聞こえる。企業はカスタマーサービス担当者に対し、顧客対応用のトークスクリプトは参考にするのみとし、自然な会話を取り入れる必要があることを伝えるとよい。
方法2.顧客の視点で考える
カスタマーサービス担当者は、積極的に顧客の声に耳を傾ける必要がある。自ら手助けを志願する言葉を顧客に投げ掛け、適切な声のトーンで共感を伝える。カスタマーサービス担当者として、顧客がどのような支援を受けたいかを考え、それを顧客への質問内容や口調、コミュニケーションに反映させる。
方法3.顧客とのやりとりをパーソナライズする
カスタマーサービス担当者は、トークスクリプトにまとめたような応答ではなく、顧客一人一人に合わせた対話を提供することが大切だ。企業は、カスタマーサービス担当者が顧客一人一人に対して共感できるようにトレーニングする必要がある。企業はカスタマーサービス担当者がトレーニングを通じて自信と経験を積み、トークスクリプトよりも会話に集中できるようにすることが大切だ。
方法4.手順ではなく原則を教える
企業は顧客との対話における手順に重点を置くのではなく、顧客との対話の原則を重視するようカスタマーサービス担当者に教える。例えば以下の原則を教える。
- 顧客が電話をしてきたら、まず発信者が誰であるかを特定するために幾つかの基本的な質問をする。
- 顧客に対して状況を詳しく説明する機会を与え、解決に取り組む。
- 顧客の数少ない発言に基づいて状況を推測してはいけない。
方法5.顧客の言葉を個人的に受け取ることは避ける
カスタマーサービス担当者は、顧客は「自分の話を聞いてほしい」と考えがちであることを認識し、顧客の言葉を個人的に受け取らないよう肝に銘じるべきだ。カスタマーサービス担当者はトレーニングを通じて、顧客に対して冷静な態度を取る方法や会話の主導権を持つ方法、「責任を持って問題に取り組む」と顧客に表明する方法を会得する必要がある。
次回は、問題解決における共感の生かし方を紹介する。
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