「セルフサービスBI」ツールのメリット4選【前編】
企業が「Tableau」や「Qlik」を使うべき、ごくシンプルな理由
データアクセスと分析の民主化を目的とした「セルフサービスBI」ツールの導入が進んでいる。セルフサービスBIツールが企業に提供するメリットとは何か。まずは2つのメリットを説明する。
これまで「BI」(ビジネスインテリジェンス)といえば、定量的および分析的な背景を持つビジネスアナリストの専門分野だった。BIツールにアクセスできるのも、それをフル活用可能な特定のスキルセットを有する専門家に限られていた。そうした状況は一変した。Tableau SoftwareやQlik Technologiesなどが提供する、使いやすさに配慮した「セルフサービスBI」ツールの登場によって、幅広いユーザーが信頼できる唯一の情報源から洞察を得やすくなった。
企業にとってのセルフサービスBIツールのメリットは主に以下の4つだ。
- 使いやすい
- スピードが速い
- 幅広く使える
- ビジネスチャンスが見つかる
今回は1つ目と2つ目を紹介する。
セルフサービスBIツールのメリット1.使いやすい
「ほとんどのユーザーにとって、従来のBIツールは難し過ぎる」。そう話すのは、デジタルサービスコンサルタント企業Nerderyで最高技術責任者(CTO)を務めるジョー・トボルスキー氏だ。「Microsoftの『Excel』がナンバーワンのデータ分析ツールになっている理由は、従業員がその使い方を知っているところにある」とトボルスキー氏は語る。
BIを容易にする一つの方法は、従業員が既に使い慣れているシステムに組み込むことだ。例えば従業員の退職可能性を予測する分析機能を組み込んだ人事システムもあるとトボルスキー氏は説明する。同氏によるとNerderyが使っている同社独自のシステムは、退職しない従業員の傾向を詳しく示すことができる。
調査会社Constellation Researchでバイスプレジデント兼プリンシパルアナリストを務めるタグ・ヘンチェン氏は、「従来型BIツールはITのボトルネックになることが多かった」と主張。新しいレポートや分析を広く採用したり、迅速に開発したりする上で「BIツールが妨げになっていた」と説明する。
セルフサービスBIツールは従来型BIツールよりも大幅に進化している。セルフサービスBIツールは、データや洞察にアクセス可能なユーザーの裾野を広げている。それでも「BIの普及は、まだ期待したほど進んではいない」とヘンチェン氏は述べる。
相変わらず導入の壁になるのは「複雑さ」だとヘンチェン氏はみる。「トレーニングを受けていないビジネスユーザーにとっては特にそうだ」(同氏)
「次世代」と言われるBIツールは、機械学習や自然言語解析といった人工知能(AI)技術をデータ分析に生かす「拡張分析」を利用することで、ユーザビリティを強化する。拡張分析によってBIユーザーはさらに広がるだろうとヘンチェン氏は話す。
データ専門家にも拡張分析のメリットがある。拡張分析によって、データの準備、分析、予測の作業速度が上がるためだ。「最終的には、適切なデータ主導の意思決定へとつなげることが最も重要になる」(ヘンチェン氏)
セルフサービスBIツールのメリット2.スピードが速い
使いやすさは使用時のスピードにもつながる可能性がある。従来型BIツールは、必要なレポートが手に入るまで意思決定者が待たされることが珍しくなかった。顧客体験管理ツールを提供するSprinklrでカスタマーデライトおよびオペレーション部門のバイスプレジデントを務めるアシャ・アラビンダクシャン氏は、そうした状況において「データを得るまでのスピードは、ビジネスの進行スピードよりも遅くなる恐れがある」と述べる。
Sprinklrは、同社が使っているSaaS(Software as a Service)に組み込まれたセルフサービスBI機能を利用している。これにより従業員は主要指標の達成状況を把握でき、その後押しを受けてリアルタイムにデータ主導の意思決定を下すことが可能になる。ラビンダクシャン氏はセルフサービスBIツールにAI技術によるインテリジェンスを加えることで、機能が継続的に改善していくことを期待している。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品レビュー
[ヴィーム・ソフトウェア株式会社] SCS評価制度を導入するだけで十分? 組織の防御力を高める活用方法とは -
技術文書・技術解説
[フォーティネットジャパン合同会社] AIランサムウェアに勝つ 自律型エンドポイント管理導入で確認すべき条件4つ -
技術文書・技術解説
[フォーティネットジャパン合同会社] LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント -
製品レビュー
[ネットアップ合同会社] 研究分野でAI活用が進まない? 真の成果につなげるデータ管理の在り方とは -
製品レビュー
[ヴィーム・ソフトウェア株式会社] SCS評価制度を導入するだけで十分? 組織の防御力を高める活用方法とは
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
2
AI時代のITインフラ戦略とは? 販売代理店が知っておきたい最新トレンド
-
3
VMware離れの決め手は“機能”以外だった 情シス109人が選んだ新基準と死角は
-
4
IBM iのブラックボックス化を打破 資産継承と進化を実現する「IBM Bob」の実力
-
5
二極化する生成AI活用 「一部の社員しか使いこなせない」をどう解消すべきか
-
6
「企業におけるAIの運用」に関するアンケート
-
7
「GPUが待ちぼうけ」の悪夢を防げ AIストレージベンダー7選
-
8
Claude Opus 5.5、GPT-6 Sol/Luna登場 情シスが迫られるモデル使い分け
-
9
デンソークリエイト、Excelからの移行も簡単に行えるプロジェクト管理ツールを発表
-
10
「仮想化基盤の利用・検討状況」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
「Google Workspace」活用事例34選、先進の生成AIによる組織変革の全貌
-
2
Linuxのスキルを証明する“激推し”の認定資格はこれだ
-
3
バックアップは“取っているから大丈夫”なのか? ランサムウェア時代の備え方
-
4
ネットワーク遅延の原因、「パケットロス」の基礎知識と効果的な解決策
-
5
月1000枚の紙を削減 9年動けなかった組織が、業務改革のその先に得たもの
-
6
「改正物流効率化法対策」徹底解説 総物流費を抑制するサプライチェーン戦略
-
7
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
8
ソフトウェア開発の属人化と手戻りをどう防ぐ? 速さと品質を両立させる方法
-
9
AI活用を停滞させる「2:6:2の壁」を乗り越えるためのポイントとは?
-
10
ドラマで分かる、標的型攻撃メールの被害を受ける企業と回避できる企業の分岐点
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー