2021年10月30日 05時00分 公開
特集/連載

NTTドコモが実践、「Amazon EC2」の料金を“半額”にする方法クラウドニュースフラッシュ

NTTドコモがAWSの利用料金を削減するために実施した取り組みや、福井銀行の顧客情報管理システムのクラウドサービスへの移行事例など、クラウドに関する主要ニュースを紹介する。

[上田 奈々絵,TechTargetジャパン]

 IaaS(Infrastructure as a Service)に関するスキルを身に付けたいと思ったら、クラウドベンダーの無料サービスを利用するのも一つの手だ。クラウドサービスの認定試験や学習教材の無料提供開始、クラウドサービス導入事例など、クラウドに関する主要なニュースを6つ紹介する。

福井銀行が顧客情報管理システムをクラウド移行 その理由とは

 オンプレミスインフラで稼働させていた投資信託顧客情報管理システムから、NTTデータエービックの「ABIC ASSET CLOUD」に移行する。2022年1月に新システムを本格稼働させる。ABIC ASSET CLOUDはNTTデータの金融機関向けクラウドサービス群「OpenCanvas」をインフラとする、預かり資産業務クラウドサービス。金融機関の窓口販売業務における提案活動の支援につながる機能を備える。NTTデータエービックがシステムとインフラの管理を担当する。同行は日々のシステム運用の負荷やハードウェアの更新にかかるコストが課題になっていたことから、システムをクラウドサービスに移行させることでこれらの課題の解決を図る。NTTデータの個人顧客向けインターネットバンキングシステム「AnserParaSOL」を利用しており、同システムとABIC ASSET CLOUDの投資信託データ連携も自動で実行できるようにする。(発表:NTTデータエービック<2021年9月6日>)

NTTドコモが実践 AWSのコストを削減するための取り組みとは

 NTTドコモは同社のマーケティング用システムやメール配信システムなどの業務システムと「d払い」「My docomo」などの顧客向けサービスのインフラとして、Amazon Web Services(AWS)の同名クラウドサービス群を利用している。従量課金のクラウドサービスはコスト管理が難しく、プロジェクトごとにコストへの意識にばらつきがあることが課題となっていた。そこでNTTドコモはAWSのコスト最適化のためのオンラインワークショップ「Financial Hackathonワークショップ」に参加し、コストの見直しを実施。あるサービスでは従来、コンテナオーケストレーションサービス「Amazon Elastic Container Service」(ECS)で管理するコンテナを実行するために、仮想マシンサービス「Amazon Elastic Compute Cloud」(EC2)の仮想サーバ(EC2サーバ)を常時一定数起動させていた。そこでアクセス数が増減する時間帯に合わせてEC2サーバ台数を調整するスケジューリング機能と、一時的なアクセス数の急増に備えて自動で台数を増やすオートスケール機能を組み合わせて利用開始。常に起動するEC2サーバにはAWSの割引プラン「Savings Plans」を適用することで、コストを最適化した。改善前と比較してECSコンテナ用EC2サーバの利用料金を約48%削減できたという。土日や夜間における一部EC2サーバの停止や、アプリケーション監視サービス「Amazon CloudWatch」で取得するログの保存方法や保存期間の見直しなどの施策も、コスト削減の効果が得られたと同社は説明する。(発表:Amazon Web Services<2021年9月6日>)

2020年にIaaS/PaaSの利用が拡大、その要因とは? 矢野経済研究所の調査結果

 同社のIaaS/PaaS(Platform as a Service)市場調査によると、2020年の市場規模は前年比123.2%の8500億円で、2019年の6900億円と比較して23.2%増となった。テレワークの実施や、機能追加やインフラの拡張がしやすいシステムの構築、動画サイトやEC(電子商取引)サイトのアクセス数急増によるインフラの自動拡張への需要増加などを、同社は市場拡大の要因として挙げる。今後はユーザー企業でデータの利活用のためのシステムやBCP(事業継続計画)用のインフラとしてIaaSとPaaSの採用が進み、市場が拡大すると同社は予測する。(発表:矢野経済研究所<2021年9月7日>)

「リフト&シフト」のクラウド移行向け仮想マシンサービス、IIJが提供開始

 IIJはクラウド仮想マシンサービス「IIJ GIOインフラストラクチャーP2 Gen.2」(GIO P2 Gen.2)を提供開始する。同サービスには「フレキシブルサーバリソース」と「デディケイテッドサーバリソース」という2つのライセンス体系がある。フレキシブルサーバリソースでは1vCPU(仮想CPU)、メモリ4GB単位で仮想リソースが契約でき、そのリソースの範囲内で要件に合った仮想マシンが構築できる。ハイパーバイザーの管理はIIJが担当する。同社はGIO P2 Gen.2の用途として、オンプレミスインフラのシステムをできる限りそのままIaaSに移行させる「リフト&シフト」などを挙げる。フレキシブルサーバリソースの基本料金は月額4500円(以下、税別)からで、長期契約の割引オプションを用意する。(発表:インターネットイニシアティブ<2021年9月15日>)

クラウドやコンテナを使ったアプリ開発を支援 富士通が新サービス群

 「FUJITSU Hybrid IT Service Digital Application Platform」は、既存アプリケーションのコンテナ移行や、コンテナで稼働させるアプリケーションの開発・実行のためのクラウドサービス群だ。コンテナ用ミドルウェアやデータベースサービス、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)管理サービスなどを含む。複数のコンテナ管理ツールを利用して稼働するアプリケーションを一元的に運用管理するためのサービスや、アプリケーションの開発や管理の自動化機能もそろえる。ユーザー企業内に専門技術者が不在でもアプリケーションを迅速に開発し、運用可能だという。(発表:富士通<2021年9月30日>)

「OCI」の認定試験と学習教材が期間限定で無料に Oracleが発表

 同社は2021年内に、クラウドサービス群「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)の認定資格試験を期間限定で無料化する。対象の認定資格は、OCIの基礎的な知識を問う「Oracle Cloud Infrastructure Foundations」、OCIインフラの管理方法を問う「Oracle Cloud Infrastructure Cloud Operations Associate」、クラウドデータベースサービス「Oracle Autonomous Database Cloud」の利用方法を問う「Certified Autonomous Database Specialist」などだ。既にOCIの認定資格取得を目指す技術者に対し、習熟度や役割に合わせた学習教材を無料で提供しており、同社サービスのアカウント「Oracle Account」を登録することで利用できる。Oracleは無料プログラム「Oracle Cloud Free Tier」を使用した実機のハンズオンやOracleのエキスパートが指導するライブ配信、学習者のキャリア支援サービスも新たに提供する。(発表:日本オラクル<2021年9月9日>)

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