Oracle Cloud Infrastructureの無料プラン「Always Free」とは【前編】
常に無料のOCI「Always Free」の基礎 何が使える? AWS無料プランとの違いは?
「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)は無料プランの「Always Free」を充実させている。「Always Free」の特徴と、大手ベンダーAWSの無料プランとの違いを説明する。
Oracleは同社のクラウドサービス群「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)の無料プラン「Oracle Cloud Free Tier」に、期間の制限なく無料で使用できるサービス「Always Free」を13種類追加した。無料サービスを充実させることで開発者を呼び込み、他のOCIサービスの利用へつなげるのが狙いだ。
Always FreeとAWSの無料プランの違いは
併せて読みたいお薦め記事
クラウドの料金プランを活用する
Oracle Cloud Infrastructureの実力
2019年の提供当初は、Always Freeは仮想マシン(VM)やストレージ、Oracleの主力であるデータベースなどの基本サービスが中心だった。同社がAlways Free版を新しく追加したOCIサービスには、例えば以下がある。
- ArmアーキテクチャのプロセッサをベースにしたVMサービス「OCI Ampere A1 Compute」
- Always Free 版の通称は「Always Free Arm」
- データベース管理システム(DBMS)のクラウドサービス(クラウドDBMS)「Oracle Autonomous JSON Database」
- Always Free 版の通称は「Free JSON Database」
- データウェアハウス(DWH)のクラウドサービス(クラウドDWH)「Oracle Autonomous Data Warehouse」
- アプリケーション開発ツール「Oracle Application Express」(Oracle APEX)
Always Freeはサービスごとに利用できるリソース(ストレージ容量など)や利用できる機能などに制限を設けている。ただしOracleはAlways Freeの提供において、実用的なアプリケーションを開発するのに十分なリソースを利用可能にすることを目的としている。
例えばFree JSON Databaseは最大1つのOCPU(CPUのコア数を示すOracle独自の単位)と20GBのストレージを無料で提供し、Oracle APEXのAlways Free版は最大6ユーザーの同時使用を無料で許可する。アプリケーションログ管理サービス「Oracle Cloud Infrastructure Logging」(OCI Logging)のAlways Free版は10GBのストレージを月額無料で利用可能にしている。
OracleはAlways Freeの提供を通してOCIの市場シェアを拡大させ、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoftといった競合クラウドベンダーに対抗する狙いだ。AWSにも無料利用プランはあるが、「複雑で理解しづらく、想定外の利用料金の請求が発生する可能性もある」と、OCI開発者サービス担当シニアバイスプレジデントを務めるダン・ゲリティ氏は主張する。
「Always Freeには安全措置がある」とゲリティ氏は語る。Always Freeは有料リソースの使用を許可していないため「操作を間違えて想定外のコストがかかるといったことがない」と同氏は説明する。米TechTargetはAWSにコメントを求めたが、回答はなかった。
OCI普及のために、OracleはAlways Free以外の施策も進めている。同社はかつて、アプリケーションの開発方法に関して独自のガイダンスを提供していた。それを復活させて「モダンアプリケーションの開発方法を提示する」とゲリティ氏は語る。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社フィックスターズ] 組み込み開発特有の課題も解消できる「AI活用」の秘訣とは? -
事例
[株式会社ビザスク] 「新規事業」事例集:大手企業はどのように想定顧客ヒアリングを行っているのか -
市場調査・トレンド
[株式会社ビザスク] 質の高い「仮説検証インタビュー」を実施するためのポイント -
事例
[株式会社ビザスク] 富士フイルムの新領域参入に学ぶ事業創出 「畑違い」でもビジネス化できる方法 -
事例
[株式会社ビザスク] 三菱電機 上席執行役員に学ぶ、未来を切り開く「新事業創出」の実践方法
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
4
鹿島建設のDXを阻む「10年前のAWS」 安全性と自由度を両立したモダナイズ
-
5
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
6
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
7
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
8
【漫画付き】ひとり情シス協会が明かす、RAG導入でしくじる企業「2つの共通点」
-
9
「IBM i(AS/400)はクローズドなシステム」という誤解 DXに寄与する一歩
-
10
「結局使わなくなる」Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
3
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
8
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー