2021年07月13日 05時00分 公開
特集/連載

常に無料のOCI「Always Free」の基礎 何が使える? AWS無料プランとの違いは?Oracle Cloud Infrastructureの無料プラン「Always Free」とは【前編】

「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)は無料プランの「Always Free」を充実させている。「Always Free」の特徴と、大手ベンダーAWSの無料プランとの違いを説明する。

[Chris Kanaracus,TechTarget]

 Oracleは同社のクラウドサービス群「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)の無料プラン「Oracle Cloud Free Tier」に、期間の制限なく無料で使用できるサービス「Always Free」を13種類追加した。無料サービスを充実させることで開発者を呼び込み、他のOCIサービスの利用へつなげるのが狙いだ。

 2019年の提供当初は、Always Freeは仮想マシン(VM)やストレージ、Oracleの主力であるデータベースなどの基本サービスが中心だった。同社がAlways Free版を新しく追加したOCIサービスには、例えば以下がある。

  • ArmアーキテクチャのプロセッサをベースにしたVMサービス「OCI Ampere A1 Compute」
    • Always Free 版の通称は「Always Free Arm」
  • データベース管理システム(DBMS)のクラウドサービス(クラウドDBMS)「Oracle Autonomous JSON Database」
    • Always Free 版の通称は「Free JSON Database」
  • データウェアハウス(DWH)のクラウドサービス(クラウドDWH)「Oracle Autonomous Data Warehouse」
  • アプリケーション開発ツール「Oracle Application Express」(Oracle APEX)

Always FreeとAWSの無料プランの違いは

 Always Freeはサービスごとに利用できるリソース(ストレージ容量など)や利用できる機能などに制限を設けている。ただしOracleはAlways Freeの提供において、実用的なアプリケーションを開発するのに十分なリソースを利用可能にすることを目的としている。

 例えばFree JSON Databaseは最大1つのOCPU(CPUのコア数を示すOracle独自の単位)と20GBのストレージを無料で提供し、Oracle APEXのAlways Free版は最大6ユーザーの同時使用を無料で許可する。アプリケーションログ管理サービス「Oracle Cloud Infrastructure Logging」(OCI Logging)のAlways Free版は10GBのストレージを月額無料で利用可能にしている。

 OracleはAlways Freeの提供を通してOCIの市場シェアを拡大させ、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoftといった競合クラウドベンダーに対抗する狙いだ。AWSにも無料利用プランはあるが、「複雑で理解しづらく、想定外の利用料金の請求が発生する可能性もある」と、OCI開発者サービス担当シニアバイスプレジデントを務めるダン・ゲリティ氏は主張する。

 「Always Freeには安全措置がある」とゲリティ氏は語る。Always Freeは有料リソースの使用を許可していないため「操作を間違えて想定外のコストがかかるといったことがない」と同氏は説明する。米TechTargetはAWSにコメントを求めたが、回答はなかった。

 OCI普及のために、OracleはAlways Free以外の施策も進めている。同社はかつて、アプリケーションの開発方法に関して独自のガイダンスを提供していた。それを復活させて「モダンアプリケーションの開発方法を提示する」とゲリティ氏は語る。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

仮想マシンサービスに関するミニアンケート

お勤め先で導入するIT製品/サービスの選定に携わる方を対象に、ベンダーが仮想マシンをクラウドサービスとして提供する「仮想マシンサービス」に関してお伺いいたします。

※本アンケートでお答えいただいた情報は、記事やレポートなどに使わせていただく場合があります。

※下にアンケートフォームが表示されない場合は、以下のリンクからアクセスしてください。

オリジナルのフィードバックアンケートを作りましょう

ITmedia マーケティング新着記事

news030.jpg

経営にSDGsを取り入れるために必要な考え方とは? 眞鍋和博氏(北九州市立大学教授)と語る【前編】
企業がSDGsを推進するために何が必要なのか。北九州市立大学の眞鍋和博教授と語り合った。

news022.jpg

「サイト内検索」ツール(有償版) 国内売れ筋TOP10(2021年7月)
サイト内検索(サイトサーチ)ツールは検索窓から自社サイト内のコンテンツを正確に、効...

news139.jpg

SNSの利用時間は77.8分、Instagram利用率は50%超え――Glossom調査
スマートフォンでの情報収集に関する定点調査。スマートフォンの利用時間は順調に増加し...