コンテナ運用を容易にするはずのKubernetesが、ITリーダーたちを苦しめている。Kubernetesのこの課題はDX推進にとってのリスクにもなるという。何が問題なのか。
Dynatraceは、従業員1000人以上の大企業のCIO(最高情報責任者)と上級IT担当者1300人を対象とするグローバル調査を実施した。
調査対象の79%は、オンプレミスを使わない完全なマルチクラウドに移行していることが分かった。62%は「Amazon Web Services」(AWS)を利用しており、「Microsoft Azure」(47%)、「Google Cloud Platform(GCP)」(22%)、「IBM Cloud」(11%)、「Alibaba Cloud」(4%)が続く。
ITリーダーの59%は、利用するクラウドサービスが増えるにつれてインフラ管理に割くリソースも増大し、洞察を得るためにさまざまなソリューションやダッシュボードを使わなければならないと感じている。
ITリーダーの懸念事項は、「Kubernetes」環境の監視に関連する複雑さだ。
Kubernetesによってインフラのスケールアップやスケールダウンが実現するが、絶え間ない変化によってパフォーマンスの監視や維持は困難になる。ITリーダーの59%が、Kubernetes環境では従来のインフラ監視ソリューションが役に立たず、マルチクラウド全体を監視できる製品に置き換える必要があると考えている。
Kubernetes環境では、最適化のための洞察に必要なデータが大量に生成される。このプロセスは手作業が非常に多く、データとダッシュボードの分析に多くの時間を費やさなければならない。複数の監視ソリューションを利用することで、インフラパフォーマンスとリソース使用量を最適化するのが困難だと感じているITリーダーは57%に上る。
ITをエンド・ツー・エンドで監視する容易な方法がないことから、盲点によってDX(デジタルトランスフォーメーション)へのリスクが高まっていることを61%のITリーダーが認めている。
Dynatraceのベルント・グライフェネダー氏(創設者、CTO:最高技術責任者)は言う。「デプロイを繰り返す速度と絶え間ない変化をもたらすクラウドネイティブアーキテクチャが原因で、依存関係が急ペースで拡大している。処理すべきデータがさらに追加され、事態が複雑化する」
「各クラウドサービスに独自の監視ソリューションがあることが問題を複雑にしている。全体像をつかむには、各ソリューションから手作業で洞察を得て、他のダッシュボードのデータとつなぎ合わせる必要がある。こうした手作業に費やす時間を減らし、高品質のサービスを顧客に提供する作業に専念できる方法を探さなければならない」
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