正午を「午前12時」と書いてはいけない理由もちろん「午後12時」も“駄目”

ある人にとっての常識が、他の人を混乱に陥れることがある。その典型例が「午前12時」「午後12時」の問題だ。この2つの何が問題なのか。それが分からない人は、知らないうちに誰かの怒りを買っている恐れがある。

2022年03月20日 13時30分 公開
[Cameron McKenzieTechTarget]

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アプリケーション開発


 データを扱うことは難しい。特に「時刻」に関しては、開発者が単純なことを再認識しなければならないことがある。その一つが、本来は「午後12時は存在しない」ということだ。同様に「午前12時は存在しない」。この2つの時刻が開発中のアプリケーションに存在していた場合、開発者は適切な表記に変更すべきだ。

だから「午前12時」と書いてはいけない

 「AM」は「Ante Meridian」(頂点前)を意味する。これは太陽が最も空高く上る前の時刻だ。「PM」は「Post Meridian」(頂点後)の意味があり、太陽が最も高い地点に到達した後の時刻を指す。

 太陽は昼の12時に頂点に達する。昼の12時は午前でも、午後でもない。昼の12時には、太陽は子午線(経線)上にあり、AMもPMも意味を成さない。同じことは夜の12時にも言える。夜の12時は、本来は午前12時とも、午後12時とも言い表すことはできない。

 これはささいな論議だろうか。面倒なだけの言葉遊びだろうか。スーパーマーケット大手Walmartでの注文について、以下の通知(画面)を受け取った私の母親に聞いてみてほしい。

画面 画面 「12:00 pm」は昼の12時なのか、夜の12時なのか(スクリーンショットは筆者が取得)

 注文の品が届く時刻は何時だろうか。缶詰シーフード大手Clover Leaf Seafoodsのサーモン缶「Sockeye Salmon」は真夜中に届くのだろうか。Dreyer’s Grand Ice Creamの「Drumstick」は、ちょうどランチタイムに間に合う時間帯にやってくるのだろうか。

 ジョーダン・ピーターソン著『12 Rules for Life』(邦題『生き抜くための12のルール』)が紹介する人生のルール12個の1つは「Be precise in your speech」(正直に、そして正確に話す)だ。このルールは、まさにソフトウェア開発にも当てはまる。

 時刻表記は誤解を招くものでは駄目だ。午前12時や午後12時というものは存在しないと考える必要がある。許容できるのは夜の12時と昼の12時だけだ。

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