「画像だらけで重いWebサイト」は認めない 環境保護団体EFWAの認定制度とはWebサイトの「エコ基準」【前編】

英国の環境保護団体Eco-Friendly Web Alliance(EFWA)は、2030年までに新たに排出される二酸化炭素量を50万トン削減することを目指し、「環境に優しいWebサイト」の認定制度を開始した。これはどういうものなのか。

2022年03月24日 10時00分 公開
[Caroline DonnellyTechTarget]

関連キーワード

環境保護


 「インターネットの利用を通じて発生する二酸化炭素(CO2)」の削減に貢献することで、持続可能な社会を実現する――。大規模なWebサイトの運営者は、こうした取り組みに協力することが求められるようになる可能性がある。

 英国を拠点とする環境保護団体Eco-Friendly Web Alliance(EFWA)は、2030年までに新たに50万トンのCO2が排出されるのを防ぐことを目指している。そのためEFWAは、Webサイト運営者を支援する取り組みの一環として、Webサイト向けエコ(環境保護)基準「Eco-Friendly Website Accreditation」およびその認定制度を策定した。1ページビュー当たりのCO2排出量が1グラム未満のWebサイトは、この基準の認定を受けることができる。

画像だらけはNG 「環境に優しいWebサイト認定」とは

 EFWAの認定を取得するには、四半期ごとの監査でWebサイトのCO2消費量の審査を受け、「地球に優しい」Webサイトであるという根拠を示す必要がある。EFWAはWebサイトのCO2排出量を調べる無料の計算ツールを作成し、Webサイトを最適化して排出量を減らす方法についての助言を提供している。

 Webサイトの最適化の具体例として、EFWAはWebページが重くなるのを防ぐ下記のような対策を挙げている。

  • 画像を圧縮する
  • 適切なサイズの画像を使用する
  • 動画を自動再生できないようにする
  • 不要な肥大化を防ぐ措置を講じる

 EFWAによると、現在インターネットにある全てのWebサイトにこうした対策を施せば、社会が「ネットゼロ」(温室効果ガスの排出量と、大気中からの除去量を等しくして、正味ゼロにするという意味)を目指す道のりの大きな一歩になる。


 後編はインターネットの「省エネルギー化」がCO2排出量の低減にどれほどの効果をもたらすのかについて、EFWAの見解を紹介する。

Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術

米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news102.jpg

マーケティング責任者が「サステナビリティー」担当を兼任 ネスプレッソの真意は?
Nespresso USAのジェシカ・パデューラ氏は「Advertising Week New York」においてブラン...

news052.jpg

Web広告担当者を悩ませるMFA モバイルアプリで増殖しないのはなぜ?
オープンWebで大きな問題となっているMFA(Made ForAdvertising)はモバイルアプリにおい...

news211.jpg

「Shufoo!」の来店データを活用した広告運用サービス TOPPANグループのONE COMPATHが本格展開
「Shufoo!」の来店データを活用した店舗販促特化型の広告運用と、施策効果の詳細分析によ...