「PowerShell」のスクリプトでループ処理をしたい場合に、使える構文が幾つかある。主要な構文のうち「foreach」「ForEach-Object」を紹介する。
「Windows」のコマンド実行ツール「PowerShell」は、IT管理者がシステムを構成したり、タスクを自動化したりするのに活用できる。PowerShellのスクリプト(簡易プログラム)でループ処理を使えば、IT管理者は同じスクリプトを繰り返し記述することなく、タスクを反復実行可能になる。
PowerShellで利用できるループ処理の構文には幾つかの選択肢がある。本連載は、4種類の主要な構文を紹介する。前編はそのうち2種類を取り上げる。
「foreach」は、配列(同種のデータの集合)の各要素に対して処理を反復する。あるディレクトリ以下に存在する全てのサブディレクトリを調べて、そのサブディレクトリ内のファイルを一覧するには、foreachを使った以下のようなスクリプトを記述すればよい。
$directories = Get-ChildItem -Directory foreach ($directory in $directories) { Get-ChildItem $directory -File }
foreachの後ろには、
を順番に指定する。変数名には単数形の名詞、配列名には複数形の名詞を使用するのが一般的だ。この記法によって、読みやすく分かりやすいスクリプトを作成できる。
「ForEach-Object」はforeachと同じループ処理を実行するが、処理の際に「パイプライン」を使用する。パイプラインはあるコマンドの出力結果を別のコマンドに渡す構文を指し、「|」で表現する。foreachの例と同じ処理をForEach-Objectで実行する場合は、次のように記述する。
Get-ChildItem -Directory | ForEach-Object {Get-ChildItem $_ -File}
foreachとは異なり、ForEach-Objectのループでは反復処理の実行対象を表すのに「$_」を使用する。PowerShellバージョン3.0以降では「$PSItem」を使うこともできる。
インタラクティブ(対話的)にコマンドを実行する場合、特に「%」をエイリアス(コマンドの別名)に使用する場合は、基本的にforeachよりもForEach-Objectの方が使いやすい。スクリプトで利用する場合はforeachの方が分かりやすい上に、ネスト(入れ子構造)を利用できる。
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