Googleは複数のBI(ビジネスインテリジェンス)ツールを統合的に利用できるようにする計画を発表した。セルフサービス型のビジネスインテリジェンス(BI)ツールである「Looker」と「Google Data Studio」(Data Studio)の他、「Google Connected Sheets」(Connected Sheets)が対象になる。Connected Sheetsはクラウドデータウェアハウス「BigQuery」のデータと表計算アプリケーション「Googleスプレッドシート」を接続するツール。今後、各ツールはより密接に連携して使えるようになる。
2020年2月、GoogleはLookerを提供するLooker Data Sciencesを26億ドルで買収した。この買収の時点で、Googleはすでにセルフサービス型のBIツールを提供していた。企業向け分析ツール群「Google Analytics 360 suite」の一部として、Data Studioを2016年に提供開始していたからだ。その後、GoogleはBigQueryやConnected Sheetsの提供も開始した。
Googleによる買収後、Lookerはマーケティング用の分析ツール群「Google Marketing Platform」に組み込まれるなど、Googleのツールとの連携は進んだ。だがGoogleのBIツールとは別物だった。今回、Connected SheetsとLookerの接続ツール「Connected Sheets for Looker」や、Data Studio経由でLookerのデータモデル(データの要件や定義)にアクセスする機能の追加により、状況は変わった。
Lookerの主な特徴の一つは、データモデリング言語「LookML」のセマンティックレイヤー(生データに意味付けをする共通データ)を介して提供するデータガバナンス機能だ。この機能はデータの整合性を保つ他、複雑なデータをエンドユーザー向けに単純化し、企業のデータ標準化を支援する。
LookerとData Studio、Connected Sheetsを密接に連携させる計画において、以下が可能となった。LookerのユーザーはConnected Sheets for Lookerを使うことで、ピボットテーブルやチャートなどのデータ資産を専門的なスキルなしに作成できるようになった。他にも、Data StudioのユーザーはLookerで開発したデータモデルをData Studioで使ったり、Lookerでの分析をData Studioにインポートしたりできる。
Googleの副社長兼データベース、データアナリティクス、Looker担当ゼネラルマネジャーのゲリット・カズマイヤー氏は、「最も重要なポイントは、Data StudioとConnected SheetsのユーザーがLookerのデータガバナンス機能を利用できるようになることだ」とコメントする。一方で同社のプロダクトマネジメント担当シニアディレクターのサディール・ハズビー氏は、「ユーザーは自分の好みのBIツールを利用しやすくなる」と説明する。
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