「遠隔医療」「バーチャルヘルスケア」を大歓迎できない“あの課題”とは「何でもデジタル」は“薬”か“毒”か【中編】

コロナ禍を追い風に、遠隔医療やバーチャルヘルスケアの普及が進んでいる。「スケジュールが立てやすい」といった分かりやすいメリットとは裏腹に、根強く残る課題とは。

2022年09月08日 08時15分 公開
[Joe O’HalloranTechTarget]

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 コンサルティング会社Deloitte Developmentは2022年8月、ITが生活に及ぼす影響に関する調査レポート「Connectivity and Mobile Trends」の2022年版を公開した。同レポートは、2022年第1四半期(2022年1〜3月)に米国の消費者2005人を対象にオンラインで実施した調査結果をまとめたものだ。

 オンライン業務と対面業務を組み合わせたハイブリッドな業務形式を採用する動きが、さまざまな分野で広がっている。こうした分野の一つが医療・ヘルスケアだ。

遠隔医療やバーチャルヘルスケアの“あの課題”

 調査によれば、回答者の49%が「過去1年の間にオンラインで医療機関を受診したことが1回以上ある」と答えた。世代別では特にミレニアル世代(1980年代から2000年代初頭に生まれた世代)の利用が最も多く、59%がオンラインで医療機関を受診している。回答者全体で見ると92%が「オンラインでの受診に満足している」と回答しており、前年比10ポイント増の結果となった。

 こうした遠隔医療やバーチャルヘルスケア(予防医学や健康増進にITを生かすこと)のメリットとして、回答者は「便利さ」と「予約によるスケジュールの立てやすさ」を挙げる。一方で「人間的な触れ合いの欠如」「血圧や心拍数などバイタルサインの正確な測定の難しさ」「ネットワーク接続の不具合」といった技術的問題を含む課題もあると指摘する。

 バーチャルヘルスケアを具現化する要素として、スマートウォッチやフィットネストラッカー(リストバンド型活動量計)といったヘルスケアデバイスの人気が上昇している。ヘルスケアデバイスを持っているという回答者は41%で、前年比2ポイント増だった。約60%の回答者はヘルスケアデバイスを「家族の誰かが持っている」と答えている。ヘルスケアデバイスを持っている回答者の約90%は、運動の記録や健康のチェックにヘルスケアデバイスを利用していた。スマートフォンユーザーの約30%は健康状態や運動量をスマートフォンでモニタリングし、約20%は瞑想(めいそう)アプリケーションやメンタルウェルネス(心の健康増進)アプリケーションを使っていた。


 後編は、生活のデジタル化に対する消費者の懸念を紹介する。

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