米国、英国、オーストラリアの消費者を対象とした調査から、消費者が「eSIM」に期待していることが明らかになった。期待内容の詳細と、今後の通信事業者が目指すべき方針を、有識者の見解に沿って解説する。
デバイス内に組み込んだSIMカード「eSIM」(組み込み型SIM)が盛り上がりを見せている。
市場調査会社Dynataは、通信事業者向けソフトウェアベンダーAmdocsによる委託の下、2022年8月にeSIMに関するオンライン調査を実施した。調査対象は、米国、英国、オーストラリア在住の18歳以上の消費者2500人だ。eSIMのメリットを訪ねた設問で、回答者が挙げた主な項目は、
だった。その他、
といった項目も、回答者の関心を集めた。
「今回の調査結果は、eSIMに対する消費者の熱意を明らかにしただけではなく、eSIMがユーザーエクスペリエンス(UX:ユーザー経験価値)とサステナビリティを向上させる可能性があることを示した」。Amdocsのテクノロジー&ヘッドオブストラテジーグループプレジデントのアンソニー・グーネティレケ氏は、そう述べる。
Omdia(メディア・調査会社Informaの技術調査部門である、Informa Techが運営する調査ブランド)のリサーチディレクターであるダリオ・タルメジオ氏は、通信事業者にとってeSIMは「真にデジタルで、現代的な顧客体験を提供するチャンスを提供する」とみる。通信事業者はそのチャンスに乗じて、eSIMを取り入れたUXを設計し、顧客満足度を高めるべきだとタルメジオ氏は強調。「それができなければ、通信サービスは『オンラインで購入、契約、管理を完結させることができない唯一のデジタルサービス』のままになってしまう」と警告する。
米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ソフトバンクロボティクスでは、働き方の変化や海外拠点の増加に対応する中で、ゼロトラストセキュリティを前提としたグローバルレベルのIT統制が必要となった。Appleデバイスを業務利用する同社は、どのようなアプローチを採用したのか。
スマートフォンの進化により、「ノートPCとの2台持ち」の必要性は薄れつつある。スマートフォンをノートPCとして使うための便利な方法を解説する。
テレワークの普及に伴い、スムーズな仕事を実現するだけではなく、ギークの知的好奇心さえも満たすガジェットが充実している。ギークが他のギークに“激推し”したくなるガジェットを紹介しよう。
AI(人工知能)技術の活用が広がる中で、スマートフォンの利用はどう変わろうとしているのか。Samsung Electronicsが発表したスマートフォン新シリーズ「Galaxy S24」を例にして、“AIスマホ”の特徴を紹介する。
ネットワークからデバイスを遮断する「機内モード」。それを悪用する攻撃が見つかった。「iOS」搭載デバイスを狙うその手口と危険性とは。
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
Cookieを超える「マルチリターゲティング」 広告効果に及ぼす影響は?
Cookieレスの課題解決の鍵となる「マルチリターゲティング」を題材に、AI技術によるROI向...
「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。
「AIエージェント」はデジタルマーケティングをどう高度化するのか
電通デジタルはAIを活用したマーケティングソリューションブランド「∞AI」の大型アップ...