マスク氏の「Twitter」大規模解雇は是か非か? 英労働組合の見解は集団訴訟を起こされるTwitter【後編】

Twitter社のCEOにイーロン・マスク氏が就任して以来、大規模なレイオフが続いている。このレイオフを英国の労働組合はどう見ているのか。

2022年12月13日 05時00分 公開

関連キーワード

Twitter


 Vox Mediaが運営するWebメディア「The Verge」の報道によると、Twitter社の従業員はレイオフ(一次解雇)されるに伴い、短文投稿サイト「Twitter」のアカウントと仕事用メールアドレスのリンクを解除するのに苦労していた。同社の定めたポリシーにより、二要素認証のための物理鍵が必要だったからだ。

Twitterのレイオフは是か非か? 英労働組合はどう見るのか

 イーロン・マスク氏が下した大規模レイオフに関する決定は、Twitter社英国法人の従業員にも影響を与えている。英国の通信労働者組合(CWU:Communication Workers Union)の下部組織であるIT連合労働者組合(UTAW:United Tech and Allied Workers)は2022年11月4日(英国時間)に、「われわれは、この1週間のTwitter社による従業員の扱いについて強く非難する」とTwitterにツイート(投稿)し、労働組合としてTwitter社従業員を積極的に支援する意思を表明した。

 英国IT専門職の労働組合「Prospect」は、フェリー運行会社のP&O Ferriesが2022年3月に800人の労働者を突然解雇したことになぞらえて、Twitter社のレイオフ問題を“デジタルP&O”と表現し、非難した。「Twitter社による従業員の扱いはひどい」と、Prospectの書記長を務めるマイク・クランシー氏は語る。「Twitter社の従業員は時間、労力、熱意を注いで同社のサービスを構築してきた。それなのに、なぜ会社から放り出されなければならないのか」(クランシー氏)

 「英国では大手IT企業の経営者を含めて、誰もが法に従わなければならないことを、政府は明確にする必要がある」とクランシー氏は強調。政府はその一環として、英国従業員の雇用権が適切に保護されるようにしなければならないと、同氏は強調する。

 クランシー氏は「ProspectはTwitter社で働く組合員を支援している」と話す。組合員自身とその生活を守るために、協力していく考えだ。

Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術

米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news061.png

高齢男性はレジ待ちが苦手、女性は待たないためにアプリを活用――アイリッジ調査
実店舗を持つ企業が「アプリでどのようなユーザー体験を提供すべきか」を考えるヒントが...

news193.jpg

IASがブランドセーフティーの計測を拡張 誤報に関するレポートを追加
IASは、ブランドセーフティーと適合性の計測ソリューションを拡張し、誤報とともに広告が...

news047.png

【Googleが公式見解を発表】中古ドメインを絶対に使ってはいけない理由とは?
Googleが中古ドメインの不正利用を禁止を公式に発表しました。その理由や今後の対応につ...