米プロ野球のMiLB(マイナーリーグベースボール)はネットワークベンダーのExtreme Networksと提携し、球場へのネットワーク技術の導入を進める。MiLBはなぜ技術導入に踏み切ったのか。
ネットワークベンダーのExtreme Networksは、米プロ野球のMiLB(マイナーリーグベースボール)公式の技術革新パートナーに選定された。MiLBは球場における観客の体験価値向上や試合内容の充実化を図るため、「SD-WAN」(ソフトウェア定義WAN)をはじめとした最新技術の導入を進める。MiLBはなぜExtreme Networksと提携し、競技をどう変えようとしているのか。
MiLBは、米国とカナダにおけるプロ野球の公式運営団体で、MLB傘下の球団など120チームで構成される。Extreme Networksはこれまで、英国のプロサッカーリーグPremier League(プレミアリーグ)のスタジアムに自社の技術を提供している。Liverpool F.C.(リヴァプールFC)が本拠地とするAnfield(アンフィールド)と、その宿敵Manchester United F.C.(マンチェスターユナイテッドFC)のOld Trafford(オールドトラッフォード)といったスタジアムだ。
これらのスタジアムは、無線LAN規格「Wi-Fi 6」のネットワークと、ネットワーク分析ツールを導入。デジタルチケットや非接触型決済の導入による観戦体験の充実化や、クラブの運営効率の向上を図っている。リヴァプールFCはExtreme NetworksをWi-Fiとネットワーク分析ツールの公式プロバイダーとして認定し、複数年の契約を締結している。このような導入実績を受け、MiLBはExtreme Networksとの提携を決定した。
MiLBのチームの一つWorcester Red Sox(ウースター・レッドソックス)のCIO(最高情報責任者)を務めるマーク・アヨーテ氏は、「選手がマイナーリーグからメジャーリーグへデビューするように、技術活用も進歩する」と述べる。同チームはExtreme Networksと提携することで、ネットワークの最新技術の活用に積極的に取り組んでいる。例えばSD-WANだ。「SD-WANを活用することで、各地域のチームとより密接な連携が可能となり、まるで同じ球場でプレーしているかのように、安全にデータを共有できるようになる」とアヨーテ氏は語る。
Extreme NetworksのCTO(最高技術責任者)兼CPO(最高製品責任者)を務めるナビル・ブカーリ氏は次のように述べる。「当社はMiLBの技術革新パートナーとして、技術をもって球場や試合の体験価値向上を支援し、競技の魅力を高めるという素晴らしい機会を得た」。同社が提供するSD-WANやネットワーク分析ツールは、MiLBが新しい技術を積極的に採用したり、データを活用したりするために必要な基盤になるとブカーリ氏はみる。
米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ハロウィーンの口コミ数はエイプリルフールやバレンタインを超える マーケ視点で押さえておくべきことは?
ホットリンクは、SNSの投稿データから、ハロウィーンに関する口コミを調査した。
なぜ料理の失敗写真がパッケージに? クノールが展開する「ジレニアル世代」向けキャンペーンの真意
調味料ブランドのKnorr(クノール)は季節限定のホリデーマーケティングキャンペーン「#E...
業界トップランナーが語る「イベントDX」 リアルもオンラインも、もっと変われる
コロナ禍を経て、イベントの在り方は大きく変わった。データを駆使してイベントの体験価...