IDCによると、PCと同様、スマートフォンの販売も振るわない。だが同じスマートフォンでも、“ある市場”に目を向けると状況は一変する。活性化する、もう一つのスマートフォン市場の正体とは。
2022年第4四半期(10月〜12月)の世界のPC出荷台数(デスクトップPCとノートPCを含む)は6720万台となり、前年同期比28.1%減少したと調査会社IDCが発表した。同社によれば、インフレや地政学的緊張はスマートフォンの販売にも影を落としている。とはいえ「光」もある。世界スマートフォン市場の今を見てみよう。
IDCによると、2022年には新品スマートフォンの需要が減少した一方、中古スマートフォンの需要が高まった。そのため、中古スマートフォンの下取り価格が上昇したという。これは、下取りプログラムを利用して従業員の古いスマートフォンを売りたいと考えている企業にとって朗報だ。
2022年の世界でのスマートフォン出荷台数は、IDC調べでは前年比9.1%減の12億4000万台だった。インフレの他、ロシアによるウクライナ侵攻をはじめとした地政学的緊張が響いた形だ。一方で同社の調査によると、中古スマートフォンの2022年の出荷台数は同11.5%増え、約2億8260万台となった。2026年には4億1330万台に達する見込みだという。
IDCのアナリスト、アンソニー・スカーセラ氏によると、Appleの「iPhone」といった“高級”スマートフォンは再販価値が高い。部品品質や消費者によるブランド評価が高いからだという。スカーセラ氏によると、新品iPhoneは今後も高価格帯の設定が続くとみられる。経済力があまり強くない国や地域では、中古iPhoneの販売が活性化する可能性がある。
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