「自宅のようなオフィス」がはやる――。専門家はこう予測する。その理由は何か。そもそも「自宅のようなオフィス」とは何なのか。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)は、企業のテレワークやハイブリッドワーク(テレワークとオフィスワークを組み合わせた勤務形態)の導入を促すなど、働き方に大きな影響を与えた。働き方の変化に伴い、これから人事分野で台頭し得る4つのトレンドを紹介する。
ハイブリッドワークに移行することで、企業はオフィスデザインの見直しを迫られている。さまざまな企業がデザイナーの協力を得て、オフィスに観葉植物やカウチ(寝椅子)を置き、従業員の好みに合わせて自宅のような居心地の場所を作り上げている。その雰囲気は、カフェ風、リビングルーム風などさまざまだ。
こうしたオフィスデザインのトレンドは、融通の利く勤務形態を早期に導入したIT業界から始まった。だがパンデミックの発生とハイブリッドワークの拡大によって、このトレンドはIT業界以外にも急激に広がっている。オフィスをソフトな色調のデザインに仕上げるのは、従業員の居心地を良くするためだけではなく、出社を促すためでもある。
商業デザイン・建設会社Unispace Globalで南北米大陸部門のデザイン担当シニアプリンシパルを務めるエイミー・コリンズ氏によると、企業はこうしたオフィスデザインを「自宅のように過ごせるオフィス空間を作り上げる」ことを目的に採用する。デスクやテーブル、屋外であっても、従業員が自宅で仕事をするのと同じような感覚で好きな場所を選び、働けるように環境を整えるということだ。「従業員がテレワークに慣れてきた」(コリンズ氏)ことが背景にあるという。
こうしたオフィスは概して、各従業員の専用デスクを用意していない。そのため従業員が家族写真や私物を常時置いておく場所を確保できないことがある。この場合の代替策となるのが「オフィスネイバーフッド」の考え方だ。これは業務上のつながりを持つ従業員同士が協働するために、グループの働き方に合わせて使える業務スペースを用意するオフィスデザインを指す。専用デスクがないのならば、オフィスネイバーフッドの区画に従業員の写真や私物を飾ったり、自分専用のディスプレイを置いておいたりすればよい。
「オフィスを新しくデザインするに当たっては、管理職や従業員のフォーカスグループ(少人数のサンプルグループ)から意見を集める必要がある」とコリンズ氏は言う。オフィスデザインの変更後には、企業は従業員向けにオフィスの使い方をレクチャーしたり、新しいオフィスに順応してもらうための施策を実施したりする必要がある。
第2回は、2つ目のトレンドを紹介する。
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