住宅金融組合Nationwide Building Societyのクラウド移行を支援するAccenture。同社が支援する、決済システム刷新の取り組みを紹介する。
英国の住宅金融組合Nationwide Building Societyは、IT分野への投資に注力してきた実績を持つ。2008年、世界的な金融危機が発生した影響で金融機関が軒並み支出を削減する中、同組織はIT分野への重点的な投資に着手。10億ポンドをかけ、利用する技術の変革に取り組んできた 。これにより最新の技術をいち早く導入するための土台を構築し、今日では事業の刷新にFinTech(金融とITが融合した分野)の金融サービスを活用している。
Nationwide Building Societyは2023年3月、決済システムをクラウドサービスへ移行する取り組みについて明らかにした。その支援を担うのはITコンサルティング企業Accenture だ。
Accentureでグローバル決済の責任者を務めるスラブ・アガルワル氏 は次のように話す。「キャッシュレス決済の普及と世界的なインフレが、消費者が利用する金融取引の在り方を形作っている」
Accentureは、アラブ首長国連邦中央銀行(CBUAE)や、英国の中央銀行に当たるイングランド銀行(BoE)といった金融機関の決済技術プロジェクトにも取り組んでいる。
CBUAEは2022年2月、リアルタイムで実施する小額支払いシステム「Instant Payment Platform」(IPP)をアラブ首長国連邦(UAE)で構築、運用する計画を発表した 。Accentureの他、アラブ首長国連邦のアブダビを拠点とするIT企業Group 42 、イタリアを拠点とする決済技術開発企業Nexi Groupのデジタル決済部門SIA が連携して取り組む。
英国の主要決済システムの一つを刷新するプロジェクトもAccentureが主導している。2020年、同社はBoEの「即時グロス決済」(決済を依頼ごとに即時に完了させる決済方式)サービスを新たな技術で刷新するための技術パートナーに選ばれた 。毎日平均約685億ポンドの決済を実施している同サービスの刷新は、2025年に完了する見込みだ。
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