ExcelやTeamsで生成AIが使える「Microsoft 365 Copilot」とは?生成AI「Microsoft 365 Copilot」のインパクト【前編】

「Word」や「Excel」といった「Microsoft 365」ツールで、生成AIの機能を利用可能にする「Microsoft 365 Copilot」。その特徴とは何であり、何を可能にするのか。

2023年05月20日 09時30分 公開
[Mary ReinesTechTarget]

 2023年3月、Microsoftは「ジェネレーティブAI」(生成AI)ツール「Microsoft 365 Copilot」を発表した。生成AIは、テキストや画像などを自動生成するAI(人工知能)技術だ。Microsoft 365 Copilotは、同社のオフィススイート「Microsoft 365」のツール群に生成AIの機能を加える。Microsoft 365 Copilotを使うと、何ができるようになるのか。

「Microsoft 365 Copilot」でできることはこれだ

 Microsoft 365 Copilotは、Microsoft 365の以下ツールで利用できる。Microsoftはこれらのツールに、Microsoft 365 Copilotの機能を組み込む。

  • ワープロツール「Microsoft Word」
  • 表計算ツール「Microsoft Excel」
  • プレゼンテーションツール「Microsoft PowerPoint」
  • メールクライアント「Microsoft Outlook」
  • ユニファイドコミュニケーション(UC)システム「Microsoft Teams」
  • ノーコード/ローコード開発ツール群「Microsoft Power Platform」

 その他Microsoftは、Microsoft 365 Copilotの機能を利用するためのツールとして「Microsoft Business Chat」を提供する。Microsoft Business Chatは、Microsoft 365ツール間を横断して利用できるAIチャットbotだ。

 Microsoft 365 Copilotは、Wordではエンドユーザーによる文章の作成、編集、要点の整理を支援し、Excelでは要望に応じた数式を提案し、PowerPointでは自然言語の聞き取り機能を使ってアイデアをプレゼンテーション資料に変換する。Teamsでは会議内容を基に、リアルタイムで要約やToDoリストを生成することが可能だ。

 「Microsoft 365 Copilotの登場によって、従業員は“普段使いのAI”を持てるようになる」。調査会社Gartnerのアナリスト、ジェイソン・ウォン氏はそう解説する。企業はMicrosoft 365 Copilotの力を活用すれることで、従業員の業務効率を「劇的に向上させることができる」とウォン氏はみる。


 次回はMicrosoft 365 Copilotが実現することの中で、注目すべきものを調査会社のアナリストに聞く。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news136.png

アドビが「10種類のAIエージェント」を発表 顧客体験はどう変わる?
アドビの年次イベント「Adobe Summit 2025」が開催された。初日の基調講演では、アドビの...

news064.jpg

「ブランドは叩かれて強くなる」 ジャガーのCMOが語った炎上の乗り越え方
SXSWで開催された「Female Quotient」のイベントにおいて、Jaguar Land Roverの米国CMOは...

news069.jpg

生成AI検索は売り上げにプラス? マイナス? 企業に求められる戦略転換
生成AIが主流になるこれからの検索で企業にはどのような姿勢が求められるのでしょうか。